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2007年10月24日 (水)

トラマルハナバチ

20071023toramaruhanabati

10月の中旬に、夏の下刈りの成果を確認するために新植地に足を運んだ。
この時期に花を咲かせている草本も限られてきていたが、何種類かのアザミが紫色の花を咲かせていた。少しの間観察をしていると、コロコロとふとったハチがやってきた。
冷涼な気候によく適応し、世界に250種、わが国にも14種類が分布するハナバチのなかまでトラマルハナバチという種類のハチだ。ミツバチ同様、社会性のハナバチである。縫いぐるみの熊のような鮮やかな橙色の毛に覆われて、よく目立つ。攻撃性は極めて弱く刺されることは滅多にない。

春に女王蜂がモグラの巣穴等を利用して土中に営巣を開始し、夏から秋に大家族に発展、冬に解散という一年性の生活史を送る。巣は蜜蝋と草を混ぜ合わせたブドウの房状のもので、幼虫の育室の隣には餌となる花粉の貯蔵室をつくるなど、非常に発達している。巣の中では一匹の母親の女王蜂を中心にたくさんの働き蜂(雌蜂)からなる家族で生活する。

長い口吻で蜜を吸う際に全身の毛が花粉まみれになり、また別の花へと移動する際に花粉を媒介する。高い花粉媒介機能が果樹生産農家などにも注目されている。
近縁外来種のセイヨウマルハナバチは同様の目的で輸入され、ハウス栽培で利用されたが、温室から逃げ出した個体が定着し、北海道などでは在来種の生存を脅かし、問題にもなっている。

無雪期をとおして活発に飛び回るハチだが、開放地に多いため森林内で出逢うことは少ない。そのため下刈り以外の作業の時には目にとまりにくい。下刈りの時期を過ぎると、新植地からは足が遠のきがちだが、秋や冬の新植地に足を運び、ゆっくりと風景を楽しむことも楽しいものだ。

20061015 NIKON D80 60MICRO

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