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2008年2月の16件の記事

2008年2月29日 (金)

お猿!

20080229saru

川場湯原地区と木賊地区が接するあたりで今年初めて猿に遭うことができた。

1月4日に、このブログでも猿の話を書いたが、その時には未だ遭うことができずに古い写真を使った。今回はオンタイムの写真だ。

この日は30~40頭、いや50頭近くはいただろうか。
猿の存在に気づいたときには4~5頭程度かと思ったのだが、物陰から静かに見ていると次々に現れては雪の斜面を登り、視界から消えていった。

先日、埼玉県の秩父地域で林業を営む方とお話をする機会に恵まれたが、その時に面白い話を聞いた。

秩父も、農山村の例に漏れず、役場のサイレンが昼時を告げる。
サイレンが鳴ると、住民達は畑仕事や山仕事の手を休めて家に入り昼食を摂るのだが、実はこのサイレンが猿にとっても合図になってしまったというのだ。
あのサイレンが鳴ると、おっかない人間どもが家に入って畑にいなくなるということを学習してしまったらしい。
サイレンが鳴ると、人は家に入り、猿は山から畑へと出てきて、顔を合わせることなく共に食事の時間を楽しむようになったという。
しかも、サイレンが鳴るまでは家に人間がいないことまで彼らにバレてしまい、人間が昼食を摂ろうと家に入ると、猿が炬燵に入ってテレビを見ながら蜜柑を食べていたとか、冷蔵庫を開けて献立を考えていたとか・・・そこまで行くとさすがに眉唾だが、ともかく家にまで侵入してくることは確からしい。

野生動物と人間との共存は、是非実現しなくてはならない重要な課題だ。
野生動物が豊かな森林づくりを目指したい。
しかし、動物が豊富になると、人間との軋轢も増える。
このジレンマを解消する方策を考えることも森林(やま)づくりの課題だ。

20080223 猿の群れ(木賊地区)
NIKON D300 70-300

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2008年2月28日 (木)

チェーンソー講習初日

20080228tyensoukoushuu

すでにお知らせしたように、2月23日から24日にかけて、里山自然学校が主催して、チェーンソーを安全に使うための“安全衛生講習会”を実施した。

写真は、初日最初の講義のようす。
チェーンソーの構造や物を切る仕組みなどを学んだ。
講師には“林業・木材製造業労働災害防止協会(通称「林災防」)”の群馬県支部から3名の方にお越しいただいた。

林業は、重大事故(死亡事故や後遺障害を残すような事故)発生率が全産業平均と較べて約6倍も高いという事態を解決するためにつくられのが林災妨だ。
防災グッズの開発・販売や安全意識を啓発するための教材開発などをおこなっているほか、このブログもリンクしている林業労働災害速報なども発信してくれている。
是非、定期的にご覧戴きたい。

この講義は、友好の森の中に設置された“森の学校”という展示や研修をおこなうための施設で実施された。
世田谷区と川場村から、併せて約20名の方々が受講してくださった。

20080223 チェーンソー講習初日の講義(森の学校)
NIKON D300 SIGMA10-20

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足!

20080224ekusutoreiru

2月23日の昼頃から降り続いた雪は、翌24日になっても勢いをゆるめなかった。
地元で生活する方々にとっては迷惑なことかもしれないが、正直なところ、ワクワクしていた。
いい歳をしてみっともない話だが・・・

愛車、エクストレイルは、森林づくりの現場での頼もしい足だ。
夏のぬかるむ悪路も、冬の豪雪の中でも、結構しっかりと走り回ってくれる。
4輪駆動やABSを制御するコンピューターが賢いおかげでたいがいの道を走ってくれる。

林業の道具や装備、それと撮影機材が常時積み込んであるので、この車で出かける限りは支度に手間取ることもない。

昨年、一昨年とスタッドレスタイヤを無駄に減らしたが、今年は大いに役立ってくれている。

20080224 雪まみれのエクストレイル
NIKON D300 TAMRON18-250

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2008年2月27日 (水)

安全衛生講習会

20080226chiainsaw

森林づくり塾と茅葺き塾、それから農業塾の3つの塾は、“里山自然学校”という学校を構成している。

今回は、この里山自然学校の直営講座で、チェーンソーを安全に使うための講習会を開催した。
チェーンソーの構造から、分解整備、ソーチェーン(刃)の目立て、関連法規、そして伐倒実習におよぶチェーンソー浸りの2日間を過ごした。

この講座の様子はまた別便でお届けしたいと思っている。

ところで、私はこの騒々しい乱暴者がどうしても好きになれない。
森林の整備には、とても大きな力を発揮する道具には違いないのだが、やはりどうしても好きになれない。
自分で所有もしている。
講習会にももう何度も参加してもいる。
それでもやっぱり好きになれないのだ。
その理由については、このブログでも以前に書いたとおりだ。

じゃあどうして、その嫌いなものの講座など開いたのだという声が聞こえてきそうだが、嫌いだからこそ開催したのだ。
森林(やま)づくりは、楽しく安全でなければ長続きはしない。
そうした森林づくりのためには是非とも必要な講座だったのだ。

20080223 チェーンソー安全衛生講習会
NIKON D300 SIGMA10-20

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2008年2月25日 (月)

朝靄

20080224asamoya

川場村はどこに行っても画になる光景が眼前に広がるが、最近のお気に入りポイントの一つが今回の写真だ。

山裾に点在する民家と、その手前に静かに広がる畑作地。

凜とした空気の中に朝靄けむる景観が活力をくれた。

この日の昼からこの冬一番の風雪となった。

20080223 朝の景色(川場湯原地区から)
NIKON D80 TAMRON18-250

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2008年2月21日 (木)

大草鞋

20080221oowaraji

中野地区と萩室地区を隔てる道沿いに大草鞋がある。
高さは3mほどもあろうか。
その昔疫病が流行った際にこの大草鞋を掲げたところ悪疫をもたらす者が退散し、村を救ったのだという。

川場村ばかりではなく、全国に類似のものを認めることができる。
通常サイズのものよりも少しだけ大きな草鞋を目立つところに捨てておくことで、大男が居る村だと外来者に思わせ、侵略を躊躇させる自衛のための知恵だったというのが民俗学的な解説だ。
一人暮らしの女性が男物の下着や靴下を物干しに掛けるのに似た工夫だ。

そうした工夫も時と共に形骸化し、あり得ない大きさにまでなってしまったと考えられている。きっと、それでも効果があったのではないだろうか。
一人ではつくることのできない巨大な草鞋をつくる地域の結束力が、侵略者には驚異に映ったに違いない。

20080211 大草鞋
NIKON D300 70-300

この大草鞋は、いつ、誰が、どのようにして作り替えているのだろうか。
明日の晩から、また川場入りするので村の人に聞いてみたい。

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2008年2月19日 (火)

春駒を迎える

20080219harukomabanngaihenn2

2月11日の早朝、二組に分かれ5時半に吉祥寺を出発した春駒の一行は、数軒の家をまわった後に踊り手の一人の家で再び合流した。
一家に一組が訪ね一節演じるのが普通だが、途中数カ所で休憩をかねて二組が合流する。

写真は、そうした家での風景だ。
まだ朝の7時前、まるで夜の宴会のような支度で一行を迎える。
家の人々は、踊り手以外の見物人にも「さあさあ、あがって食べてちょうだい!呑んでちょうだい!」と嬉しそうに声をかける。

息子達が一人前になりかけていることを実感する、この地区の成人の儀式なのだろう。
こうした営みの中で地域の構成メンバーとして認められ、受け入れられていくのだろう。

20080211 春駒一行を迎える門前地区の農家
NIKON D80 TAMRON18-250

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2008年2月18日 (月)

岩観音

20080218iwakannnon

村内の谷地地区に、通称“岩観音”と呼ばれる磨崖仏群がある。
高さ25mに及ぶ凝灰岩の岩肌に彫り込まれた33体の観音像と1体の弁財天像で、正式には“遠堂の岩観音”という。

1711年に信州の石工の手によって造立されたと伝えられているが、それより300年以上昔の南北朝の乱の戦没者を鎮めるために彫られたものだそうだ。

現在から約300年前の石工が、さらに300年前に思いを馳せて刻んだことを思うと不思議な感慨がある。
現在は水田が広がる地区の外れに位置するこの岩観音は、300年間どのような変化を見てきたのだろうか。

森林づくりにも、地域振興にも、一人の人間の一生を超える時間に思いをめぐらせることが必要だ。

20080211 谷地地区
NIKON D300 70-300

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2008年2月17日 (日)

人のふり見て・・・

20080216boujakubujinn

今月の11日に“春駒祭り”を見せていただきに、村内の門前地区を訪ねた。
この祭りは全国各地によくあるような観光客(の落とすお金)目当ての見せ物ではない。

しかし、川場村の農村風景の中を、未明に女装した一行が家々を訪ね歩くこの祭りは多くの写真愛好家を集める。

この祭りでは、踊り子が各家の座敷に上がり歌と踊りを披露するので、家の中のシーンをカメラにおさめたいと思うことも無理はない。
また、地区の人々もこうした心情を理解してくれるのか、家の中に上がり込んでの撮影を快く許してくれる。

しかし、傍若無人な撮影者のなんと多いことか。他人の家に上がらせてもらうというのに挨拶一つない者が多い。
家の外からの撮影でも、丹誠込めた庭木を踏み荒らし、決めた構図の中に入ってくる者に対しては「おい!邪魔だ!」と怒号をあびせる。自らは公道をふさぎ陣取っているというのに。
踊り子は、金で雇われた芸人ではなく、地域の人が地域のなかで行う祭りであるのに、ポーズや視線に平気で注文を付ける。

カメラを手にすると人は無礼になる。

きっと私も、様々な局面で同じことをしてしまっていることだろう。
気をつけなければならない。

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2008年2月16日 (土)

春駒祭り

20080216harukoma1

門前地区に春の訪れを告げる“春駒祭り”の日を迎えた。
かつては、初午の日に行われた行事だが、サラリーマン世帯が増えた世相を反映して、最近では2月11日に実施されている。
もともと、養蚕が盛ん20080216harukoma2_2だったこの地区の養蚕農家の祭りで20080216harukoma3ある。

  地区内各戸の長男が演じ手となる。
“おっとう”と“おっかあ”が一人ずつ、それに“娘”二人で一組。
“おっかあ”と“娘”役に扮する若者は、顔に白粉をはたき、紅をひいて女装す20080216harukoma5 る。

未だ明け切らぬ時間に吉祥寺を出発し、二組で130戸あまりの門前地区の全戸をまわり豊饒を願う。
家々では、“春駒”の名の由来となった木製の馬の頭を手に、養蚕業の機微が織り込まれた歌にあわせて静かな踊りが披露される。

現在では養蚕農家もすっかり居なくなってしまったが、門前地区の人々は保存会をつくり、この祭りを繋げている。
祭りを繋げていく過程そのものが地域の絆をつくることを大切にしているのだろう。
観光客のもたらす経済的な利益よりも、地域の絆が大切であることを理解しているのだろう。

森林(やま)づくりは地域社会を繋げていく仕事に他ならない。
地域社会を理解することなしに、森林づくりが成就することはない。

20080216harukoma4

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2008年2月15日 (金)

フクジュソウ

20080215hukujusou

岩観音の足下にフクジュソウを見つけた。
別名を“元日草”というくらいで、冬の花だ。

20080211 谷地地区
NIKON D300 70-300

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2008年2月14日 (木)

“蕎麦 和太奈部”さん

20080214watanabe1_2

川場村には、清涼な空気と、澄んだ水を味方に付けたお蕎麦屋さんがあります。
武尊山から流れ出す桜川のほとりに“蕎麦 和太奈部”さんは静かにお店を構えています。20080214watanabe2_2

お蕎麦はもちろんのこと、添えられた小鉢、器からお盆にいたる隅々までに心配りがなされています。
けれどもそれは決して押しつけがましいものではなく、ゆったりとした、幸せな時間を提供してくれます。

お店の方々のやわらかな笑顔と気さくなお人柄が誠意のこもったお仕事を一層引き立てています。

川場の自然がつくった美味しいお蕎麦屋さんです。

20080214watanabe3_2

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2008年2月12日 (火)

贅沢な時間と空間の予感

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川場村の雪が解けた頃、素敵なカフェがオープンします。

このブログにもよく遊びに来て下さっているBerryさんと旦那様が丹誠込めてオープンの準備をすすめています。

川場村の農村風景の奥に広がる浅間や赤城を 額縁におさめたような窓辺のシート。
美味しいお茶をのみながら、ゆっくりとお気に入りの一冊をひらくのも良さそうです。

20080212cafe4_3 
ストーブに燃える薪の炎が揺れるのを楽しみながら静かな時間を過ごすのも良さそうです。

川場村を訪ねる魅力がまた一つ増えました。

Berryさんご夫妻の素敵なお人柄が溢れるブログも是非訪ねてみて下さい。

20080212cafe3

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2008年2月 7日 (木)

★8ヶ月!★

20080207hotakayama

本日で、このブログも8ヶ月目を迎えました!
そして累計アクセス数も10,000件を超えました!
おかげさまで、ご覧戴いている方々もじわじわと増えています。
このページを訪ねてくださる方の中から少しでも川場ファンや森林(やま)のサポーターが生まれてくれることを願って、これからも楽しみながら様々なことを発信していきたいと思いますのでこれからもどうぞよろしくお願いします!

写真は昨年12月26日の景色です。
上州武尊山の山裾に拡がる川場村らしい景観だと思います。
武尊山と、そこにある森林が蓄え、育んだ滋味溢れる豊かな水が川場村を支えています。

来週、2月11日には、村内門前地区で“春駒”というお祭りがあります。
“春駒”見物を兼ねて雪の川場を楽しんでこようと思っています。
川場の雪景色と“春駒”の様子もこのページでお伝えする予定ですのでお楽しみに!

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コンニャクの加工

20080207konnyakuseihunn

これも“こどもやまづくり教室”での一コマ。

少し前にこのブログでも紹介したようじさんを小学生達と訪ねた。
ようじさんは蒟蒻芋の生産から製粉の過程までを手がける数少ない方だ。

川場の森林(やま)づくりを進める上で農業との関連を考えることがとても大切であることは何度も述べてきたが、特にコンニャク生産は川場の地域社会を守ってきた重要産業なので是非子どもたちにも分かって欲しかった。

写真はコンニャクの製粉工場。無数の木製の槌が絶え間なく製粉作業をこなしていた。

かつては、人力や水車などでこの作業が行われていたのだろう。
次の機会には昔のコンニャク生産を勉強してみたい。

コンニャクが、わが国の成立に少なからず影響を与えてきたことについては最近良書が出版されたので是非ご一読を。
武内孝夫:『こんにゃくの中の日本史 』、講談社現代新書、2006年初版

200712 コンニャクの製粉工場見学
NIKON D300 28-200

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2008年2月 4日 (月)

聞き書き報告会

20080204sontyou

これも昨年末の“冬のこどもやまづくり教室”の一コマ。

この活動には大学生達が“リーダー”として参加してくれているが、大学を卒業した後も陣中見舞いに来てくれることが多い。
写真はそうした一人が写してくれた。

今回の教室では、村内の10名の“達人”のもとを子どもたちが訪ねて聞き書きを行った。
既に紹介した“干し芋づくり”“養魚場の見学”もそのときの様子だ。

聞き書きの様子をまとめて宿舎の集会室で聞き書き報告会を行った。
この報告会には“達人”たちも駆けつけてくださった。
子どもたちは“村づくりの達人”として川場村長にもお話しを伺ったので、報告会にもお越しいただいた。

村行政のトップがこうして気さくに活動に協力してくれることも川場村の大きな魅力だ。

20070127 川場村長から子どもたちに向けて(聞き書きの報告会)
NIKON D300 18-200

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