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2008年3月の22件の記事

2008年3月31日 (月)

うんち!

20080331unnti

森林の中を注意ぶかく歩いていると、様々な動物の糞を見つけることができる。
雪のふる直前におとされた糞などは、雪が消えてから原形のままひょっこりと顔を出すこともあるが、多くはシデムシやセンチコガネなどの“糞虫”と呼ばれる虫によって速やかに分解される。
分解された糞は、また別の様々な生き物たちによってさらに分解され、土となり、森林を育む礎となる。

友好の森には、様々な野生の哺乳動物が生息しているが、彼らは総じて臆病なうえに人間ほど感覚が鈍くないので、人間が彼らの存在に気づく前に音もなく姿を隠してしまうことが多い。

この写真はカモシカの糞だが、私が20年間近く川場に通う間にカモシカの姿を見たのはほんの4、5回にすぎない。
しかし、彼らの糞ならば森林に入るたびに目にすることができる。

野生動物が多様に生息する森林(やま)を守り育てることが大切だ。
森林づくりの進み具合を知るためにも、こうしたフィールドサインを見逃さないことが重要だ。

20080322 ニホンカモシカの糞(友好の森)
NIKON D80 105MICRO

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2008年3月30日 (日)

駒打ち

20080330komauti_2

体験教室の二日目にはキノコの駒打ちを行った。

キノコの仲間は、枯れ木を土に還すという重要な役割をもっている。

私たちの森林(やま)づくりでは、樹木だけに注目するのではなく、森林をかたちづくる複雑な仕組みをまるごと考えていきたいと思っている。
だから、“たらし焼き”づくりも、“駒打ち”も、森林づくりの一つなのだ。

この日も老若男女が、ナメコとヒラタケの駒打ちを通して、楽しみながら森林とキノコの関係について学んだ。

20080323 キノコの駒打ち(友好の森)
NIKON D300 28-200

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2008年3月29日 (土)

コブハサミムシ

20080329kobuhasamimusi

ハサミムシの仲間は、動物の死体や枯れ葉などを食べる森林(やま)の掃除屋である。
彼らのような掃除屋がいなければ、森林は悪臭に満ちた不快な環境に変わってしまうだろうし、木々を育てる土壌がつくられなくなり、森林の生命のリレーが途絶えてしまう。

このコブハサミムシは、街中ではあまり見かけない種類のハサミムシだ。
渓谷沿いの林内などに生息するが、倒木や石の下などにいることが多いので、漫然と林内を歩き回ってもなかなかお目にかかることは少ないのだが、この日はエゴノキの樹幹の大人の目の高さほどのところを歩いていた。
成虫で越冬するタイプの虫なので、冬ごもりから覚めたばかりだったのだろう。

雌は卵を産んだ後、外敵から卵をまもり、幼虫が孵った後もかいがいしく世話をする。
昆虫の仲間には珍しく微笑ましい光景なのだが、微笑ましいのも束の間で、孵化後しばらくすると幼虫が母虫に群がりむさぼり尽くしてしまう。
その間も、母虫はしばらくは生きているのだが、逃げることも反撃することもなく身を委ねている。
人間の感覚からは信じられないような行動なのだが、厳しい自然の中で彼らが身につけた生きる術に違いない。

20080323 コブハサミムシ(中野地区友好の森)
NIKON D300 28-200

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2008年3月27日 (木)

ヤマガラ

20080327yamagara

この一枚も、先日アップしたシジュウカラと同じ時に、同じ場所からの撮影。

パリパリと樹皮を剥ぐような音がしたと思ったら、続いてカツーン、カツーンと何かを立木に打ち付けるような音がしてきた。

はじめはキツツキの仲間かと思ったが、どうも少し違うようだ。
何だろうと思って目を凝らしたが、正体がつかめない。

しばらくすると直ぐ目の前の枯れ木から同じ音がしてきた。
音の正体はヤマガラだった。
枯れ木を剥ぎながら、中にいる虫を探しているのだろうか。しきりに枯れ木をつついている。見つけた虫を叩きつけて殺すのか、あるいは何か固い殻でも割っていたのだろうか。
頭を強く振りながら、嘴でくわえた何かを枯れ木に打ち据えていた。
くわえたものまでは判別できなかったが、このヤマガラは、しばらくの間同じ動作を繰り返していた。

20080322 ヤマガラ(中野地区)
NIKON D80 70-300 ※トリミング

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“たらし焼き”づくり

20080327tarasiyaki001

薄力粉にお味噌を入れて、そこに少しずつ水を注ぎ入れ、だまにならないように、ホットケーキの生地くらいの硬さによく溶いたら生地の完成。
ヒロイド原でみんなで摘んだ蕗の薹をよく洗って、細かく刻み、生地と一緒に混ぜ合わせます。
それをホットプレートでこんがりきつね色になるまで焼いたら、川場の郷土料理“たらし焼き”のできあがり。

今回の“体験教室”では、中野地区のお母さん達を先生に迎えて“たらし焼き”づくりに挑戦しました。

蕗の薹の他にも、長ネギを入れたもの、鯛焼きみたいにあんこを挟んだものもつくりました。

川場の森林は地域の人々が、川場の気候風土にあわせて、長い時間をかけてゆっくりとつくってきたものです。
郷土料理も、同じ人たちが育んできました。

どのようにして森林がつくられてきたのかを知るために。
どんな人たちが森林をつくってきたのかを知るために。
これから、どんな人たちと森林をつくっていくのかを感じるために。
もっともっと川場を好きになるために。

こんな美味しいものづくりも、森林(やま)づくりの一環です。
蕗の薹のほろ苦い味がお味噌の香りと相俟って春を感じる絶品でした!

20080327tarasiyaki002

20080322 “たらし焼き”づくり(なかのビレジ)
NIKON D300 28-200

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2008年3月25日 (火)

フキ

20080325hukinotou

ヒロイド原の南向きの斜面は、すっかり雪が解け春のにおいが漂いはじめていた。
ヒオドシチョウがヒラヒラと舞っていた。
蕗の薹は、まだ雪の下にあるうちから開花の準備を始め、雪がとけると枯れ葉色の大地に鮮やかな緑色の包と優しいレモンイエローの花をちりばめる。

20080322 蕗の薹(中野地区・ヒロイド原)
NIKON D300 105MICRO

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最年少参加者!

20080325sainennshou

3月22日から23日にかけて、“森林づくり塾”の“体験教室”と“養成教室”を同時開催した。

このうちの“体験教室”参加者の年齢の広がりは、なんと0歳~83歳に及んだ。

この誇るべき最年少参加者が、これからもコンスタントに森林に通ってくれたとすると、小学校卒業時には、すでに森林(やま)づくりのベテランだ。

もちろん、お父さん・お母さんに抱かれての参加だが、今回の教室のほぼ全行程をともに過ごすことができた。
森林の空気を肌で感じ、おとな達が作業にいそしむ姿を見ながら育った子どもが次世代の森林づくりの立役者になるだろう。

20080322 最年少参加者(なかのビレジ)
NIKON D300 28-200

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2008年3月24日 (月)

シジュウカラ

20080324sijuukara

3月22日の朝、友好の森の散策路を少し離れた森の中で、少しの間息を潜めていた。
ここは一昨年にツキノワグマにお目にかかることができたポイントだ。
散策路から離れているために、野生の生き物たちも安心するのか、様々な生き物と出逢うことができる。

この日も5分間程静かにしていると、カラの混群が訪れ、シジュウカラやエナガ、ヤマガラなどが辺りを飛び交いはじめた。

胸のネクタイに見とれていると、背後でサクサクと枯れ葉の上を何かが歩く音がした。
そっとふり返ると、ふさふさとした冬毛に身を包んだリスが近づいてきていた。
残念ながらカメラにおさめることはできなかったが、愛くるしい姿に心和むひとときを過ごすことができた。

様々な生きものたちが暮らす森林づくりを進めていきたい。

20080322 シジュウカラ(中野地区)
NIKON D80 70-300 ※トリミング

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2008年3月23日 (日)

ツノハシバミ

20080323tunohasibami

雪もほとんど消えたヒロイド原でツノハシバミの花序を見つけた。
ツノハシバミは日本版ヘーゼルナッツの木だ。
秋には美味しい実が沢山なることだろう。

20080322 ツノハシバミ(雄花)
NIKON D300 70-300

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2008年3月21日 (金)

『桶屋の挑戦』

20080320okeyanotyousenn 加藤薫:『桶屋の挑戦 』、中公新書ラクレ(2008年初版)

勇気をもらえる本に出逢うことができた。

木材には実に多様な用途があり、本書で扱われる“桶”もその一つである。

盥(たらい)という桶で産湯をつかい、桶で仕込まれた食品で成長し、世を去る際にも桶に入る。
様々な新素材や新製品に圧されて、木製桶の出番はめっきり減ったものの、ほんの少し前までは、生活の様々な局面で桶が利用されていた。
工業分野でも、終戦までは、硫酸や塩酸、塗料や火薬などの容器として桶は必需品であった。

しかし本書は、そうした桶の歴史を回顧することに力点を置かず、桶に関わり現在を生きる人々を軽快に描いている。

桶づくりの虜になった職人は、各地で用無しになった古桶を買い集めて手を加え、新たな出番を用意する。

しばらく途絶していた新桶による日本酒の仕込みを再開したのはブロンドのアメリカ人女性。

味噌や味醂、なれ鮨、醤油、漬け物等々、様々な発酵食品を漬け込む桶は酒蔵の桶の再利用。

木という素材の価値に気づき、木を再び使うことを実行に移した人々のエピソードが気負いなく綴られ、力強く、明るい将来が展望されている。

森林を、林業を、山村を守り育てようと考えている人々に是非お勧めしたい一冊だ。

※本書執筆のための取材の成果が盛り込まれた“桶仕込み保存会”のホームページも併せてご覧戴きたい。

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2008年3月17日 (月)

『カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック』

20080317otamajakusihandobukku 松井正文・関慎太郎:『カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック 』、文一総合出版、(2008年初版)

文一がまたまたユニークな一冊を世に出してくれた。

手にとってまず、この表紙の2匹にやられた。
そんな顔で見つめられたら・・・

私たちがメインフィールドにしている“友好の森”でも、これから湿原環境を整備していこうと考えているが、彼らとの出会いが目標だ。

本書では、わが国に生息する、39種のカエルのオタマジャクシ、22種のサンショウウオ・イモリのオタマジャクシが紹介されている。

オタマジャクシといえば春の代名詞となっているが、オタマジャクシのまま越冬するものもいて、ほぼ一年中彼らと出逢うことができることや、プロでも同定することが難しいこと等々、興味深い記述が、とても楽しく美しい写真とともに描かれている。

森林(やま)づくりには彼ら(両生類)の存在も欠くことはできない。
これからの水温むシーズンに、この一冊をポケットにねじ込んで水辺散策も楽しそうだ。

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2008年3月14日 (金)

『集めて楽しむ 昆虫コレクション』

20080314atumetetanosimukonntyuuko_4

安田守:『集めて楽しむ昆虫コレクション (森の休日 5) 』、山と渓谷社、(2008年初版)

またまた面白い本が出た。

本書は、山と渓谷社が“森の休日”シリーズとして刊行する第5巻である。

虫のハサミだけをクローズアップしたページがあるかと思えば、一匹のナナフシモドキが一生涯にした糞をずらーと並べたページあり(何とその数5094粒!)、虫のタマゴだけのページもあり、虫好きばかりではなく、虫を毛嫌いしていた人までも虫好きに変えてしまうパワーを持った一冊だ。

文と写真を担当した安田守氏は、信州に住み、その日常生活の中で出逢う自然の不思議をホームページにアップし続けていらっしゃる。
本書と併せて氏のホームページを拝見すると、本書が世に出される過程をかいま見れるようで、一層興味が湧く。

森林(やま)を人間がつくるなんて思い上がってはいけない。
多くの生きものたちの合作として森林はある。
われわれができることといえば、それらを邪魔しないこと、そしてもう一歩進むことができるとすれば、様々な生きものたちのお手伝いを少しだけすることだろう。
そして、そのためにはまず、彼らの存在をきちんと認識することだろうし、さらに、そのためには彼らの姿や暮らしぶりを楽しむことが一番の近道だ。

森林(やま)づくりを進めるうえで、大いなる味方となってくれる一冊だ。

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2008年3月13日 (木)

フユシャク

20080312huyushaku

来週末の3月22日~23日は森林(やま)づくり塾の養成教室と体験教室を同時開催する。写真は昨年の教室開催中に体験教室に参加してくれた小さい子どもが発見してくれたフユシャクと呼ばれる蛾の仲間だ。

フユシャクは漢字で書くと“冬尺”。
名前のとおり、冬季に成虫が出現する蛾で、幼虫はおなじみの尺取り虫である。

成虫は雄雌ともに口吻が退化しており、餌はおろか水さえも摂ることがない。
次世代を生み出すためだけに成虫になるわけだ。
またさらに、この仲間の雌は、翅も退化しており飛ぶことができない。雄には翅があり飛ぶことができるが、もとより口がないのだから餌を探すためではなく、パートナーとなる雌を探すためだけに飛翔する。

写真の個体は、見たとおり翅のない雌で、ケヤキの大木に捕まってじっとしていたところを子どもに発見された。
近くに落ちていたアカマツの樹皮に乗せて私のところにもってきて見せてくれたが、「ようちゅう!ようちゅう!」と大興奮。
もう大人の蛾であることや雌には翅がないこと、ご飯も食べないこと等々を教えると、目を輝かせながら聞いてくれた。
「ものすごい宝物を発見してくれたね!」と私が言ったときの誇らしげな顔が忘れられない。

今年の教室ではどんな発見があるだろうか。
今から楽しみだ。

20070325 フユシャクの仲間(中野地区)
NIKON D80 60MICRO

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雪上の生物(クモ)

20080312setujounoseibutu

先日、雪面に夥しく群れるトビムシを紹介したが、その他にも意外なほど様々な生物を見つけることができる。
様々な生物がいるということは、それらを補食する生物にも生存の余地があるということで、純肉食生物であるクモも雪上で見かけることがある。

体温調節ができない変温動物であるにもかかわらず、俊敏な動きで雪上を走り回っている。

残念なことに、私はクモの仲間は全く判別ができないので、何という種類なのかご存じの方がいらしたら是非教えていただきたい。

20070325 雪上を走り回るクモ(友好の森・ヒロイド原)
NIKON D80 60MICRO

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2008年3月11日 (火)

森の学校

20080311morinogakkou

先に紹介した“森の村”と対になって並んでいるのが、この“森の学校”だ。
“森の村”が世田谷区の施設であるのに対して、こちらは川場村の施設だ。

この“森の学校”では川場村の自然や文化に関する常設展示がなされているほか、クラフトを楽しんだり、各種の講座を開催する教室となったりもする。

先月末に実施したチェーンソーの安全講習会の座学もこの施設を利用した。

私たちの森林(やま)づくりを進めるうえで、こうした施設の充実はとても大きな力となっている。

20080223 森の学校
NIKON D300 SIGMA10-20

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森の村

20080311morinomura

川場村と世田谷区の交流拠点である“なかのビレジ”に併設された施設として“森の村”がある。

この施設は森林に関わる様々な活動の足場として建設された。
“友好の森”のほぼ中央に位置する宿泊施設である。

この施設は、世田谷区が林野庁の補助を受けて建設されたのだが、森林も林業もない都会の自治体が林野庁の補助を受けるのは初めてのことだったそうだ。

過疎化・高齢化が進む農山村では、森林の保護や管理に充分な予算を計上することも労働力を割くことも困難になっている。
そうした中で、川場村は全国に先駆けて都市との交流関係を構築し、都市住民の手もかりながら森林(やま)づくり、そして地域振興を進めてきた。
そうした実績が認められて、森林を守り育てるための予算が世田谷区に交付された。
これは極めて画期的な出来事であったということができると思う。

農山村の住民が都市住民と協働しながら、自然と地域社会を守っていくことに対する具体的な行動を国が起こしたと評価することができる。

これからも多くの人々に利用して欲しい施設である。

※宿泊のご希望等のお問い合わせは“世田谷区民健康村”までお願いします!

20080223 雪景色の中の“森の村”
NIKON D300 SIGMA10-20

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2008年3月 7日 (金)

★9ヶ月!★

20080307hyoutyuu

ブログ開設9ヶ月目に突入です!
皆さん本当にありがとうございます!!

なんと、ここまでに13,000件近いアクセスを戴きました!
恐ろしいことですね。
専門書籍などは3,000冊売れれば大ベストセラーといわれています。
そんなことから考えると、こんなに沢山の方に向けて写真や文章をお伝えしてきたかと思うと冷や汗が出てきます。

私の大学時代の恩師から、とても大切なことを言っていただいたことを思い出しました。
「人間の身体からでるものは、鼻くそだってウンチだって汚いだろ。脳みそだって身体の一部なんだから、脳みそから出てくる思いや考えだって汚い物なんだよ。いい気になって垂れ流すのは迷惑だぞ。」
忘れないようにしなければいけない戒めです。

せめて、良い堆肥になるようにしなければなりません。

今月は、22日~23日で森林(やま)づくり塾の養成教室と体験教室の同時開催です!

20080210 雪のヒロイド原
NIKON D300 70-300

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2008年3月 4日 (火)

雪面の不思議生物(トビムシ)

20080304setujounohumeityuu002_3

写りの悪い写真だが、2月10日16時13分の友好の森での撮影。

一面の雪景色だったが、足もとをよく見ると1mm程の黒い生き物が無数にいた。
トビムシの仲間のようだ。
コナラやエゴノキが優占する雑木林の中で、数十メートル四方にわたって写真の様な状況が見られた。

動物の踏み跡のなかに特に多いように感じたが、何か理由があるのだろうか。
単に日陰を好んでいるだけだったのかもしれない。

これまで気付かなかっただけなのか、はじめて見る不思議な光景だった。

下の写真は、上の写真の一部を拡大したもの。

20080304setujounohumeityuu003_2

トビムシの仲間は、世界中で3000種以上も確認されていて、日本国内でも360種も存在が報告されているそうだ。腹部にバネ状の器官をもっていて飛び跳ねることからこの名が付いた。
湿った土壌を好む種類が多いが、雪面や氷河表面にも生息し、英語ではスノー・フリー(雪蚤)と呼ばれている。

雪と氷の世界は生物の生存を許さない死の世界であると考えられてきたが、近年になって様々な生物の存在が確認されはじめた。そうした生物について研究する“雪氷生物学”という学問も存在するようだ(※詳しくは千葉大学の竹内望先生のHPをご参照下さい)。

私が、友好の森で見かけた現象も珍しいものではなかったようで、わが国を始め、世界各地で一般的に見られるもののようだが、どうして集団発生するのかは未解明であるらしい。

トビムシの仲間は、腐葉や菌類などを食べ、土壌をつくる役割を持っている。
一面の雪景色の中でも着実に生命の営みは続けられている。
こうした不思議で楽しい出会いも、森林(やま)づくりに活かしていきたい。

20080110 雪面の不思議生物(友好の森)
NIKON D80 105MICRO

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2008年3月 3日 (月)

『ゼロ災で低コスト林業に挑む』

20080303zerosaideteikosutoringyou 泉 忠義:『ゼロ災で低コスト林業に挑む』、林業改良普及双書、2005年初版

全国林業改良普及協会(全林協)は、わが国の林業関係者を応援する組織として設立された。
本書は、全林協が長く出版を続ける新書版の“普及双書”シリーズの150冊目である。

著者の泉氏は、1929年生まれのベテラン林業家である。
伐採・搬出を中心とする林業労働に長く従事し、1979年に泉林業を創業された。

本書は、泉忠義氏の半生を綴った名著である。

泉氏は、わが国の林業の機械化の歴史の生き証人ともいえる人生を歩んでこられた。
手道具中心の林業に、チェーンソーが導入され、架線集材が開始され、様々な高性能林業機械が開発されたこの50年間が、まさに氏の林業人生と符合する。

標題からは単なる安全作業マニュアルであるかのような誤解をしがちだが、そうではない。
わが国の林業の変遷が生の声で綴られている。
読み進める間中、標題が全く本書の内容を示していないかのように感じたが、終盤にさしかかる頃に本書の内容と標題の一致に合点がいった。

仕事中の事故で部下を失うなど、悲しく苦しいアクシデントを乗り越えてきた氏が辿り着いた境地が“ゼロ災(災害ゼロ)”こそが最も“低コスト林業”であったのだ。

わが国の林業を理解するために、そして安全な森林管理を実現するための必読書である。

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2008年3月 2日 (日)

チェーンソー講習初日(3)

20080302tyensoukoushuu002

目立て実習が終わると、いよいよ伐倒実習だ。
今回の講習会は、あくまでもチェーンソーを安全に使用するための講習会なのだが、重大事故が最も多く発生するのが樹木の伐倒時であるため伐倒の実習も講習メニューに入っている。

この写真ではよくわからないが、この日は昼頃から天候が崩れ、強い風とまとまった降雪に見舞われた。

風は樹木を揺さぶり、重心が狂うので伐倒方向を定めにくいうえに、倒れはじめるタイミングを見定めることも困難であるため、作業には慎重を要する。
また、足下の雪は足場を悪くし、安定した作業を阻害するし、吹き付ける風雪が視界を遮ったり、樹上に積もった雪が鋸断の際に作業者に降りかかるなど、とても危険性の高い作業となる。

天気の良い日に行う実習に較べると、難易度の高い実習となったが、ベテラン指導者を迎えてのこうした講習会が荒天時に行われたことは、受講者にとっては良い機会になったことと思う。

風が木々の枝葉を揺らしたら作業の手を止めて安全を確認すること。
足場の確保は充分に行い、安定した作業を励行すること。
等々等々、受講者には様々な注意が与えられた。

20080223 チェーンソーによる伐倒実習(友好の森)
NIKON D300 TAMRON18-250

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チェーンソー講習初日(2)

20080302tyensoukoushuu001

話が前後してしまったが、チェーンソー講習会初日のもよう。

室内での講義が終わった後で、まずはチェーンソーの目立ての実習が行われた。
写真は、チェーンソーの切り込み深さを調整する“デプスゲージ”と呼ばれる部分をヤスリで調整しているところだ。

この後、チェーンソーによる伐倒実習に移ったが、道具は手入れに始まって、手入れに終わる。
受講生達は、一刻も早く木を切りたかったことと思うが、安全な作業は道具の整備から始まることが講義でも強調されたために、皆とても真剣に実習に取り組んでいた。

20080223 チェーンソーの目立て実習(森の村)
NIKON D300 TAMRON18-250

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2008年3月 1日 (土)

チェーンソー講習2日目

20080301tyensoukoushuu2002 2月24日の朝、太いエンジン音で目が覚めた。
ひゅうひゅうと風の音もする。

なかのビレジの居室から駐車場の方を見ると、ビレジの職員がバケット式の除雪車で雪を掻いてくれていた。

まるで地吹雪のような状態で、辺り一面が乳白色にかすんでいた。20080301tyensoukoushuu2001_2 

少し風が弱まり、辺りが見えてくると、車の上には一晩で積もった雪がこんもりとしている。

車の雪を払うことから一日が始まると思うと、楽しい気分になってきた。

前日の伐倒実習も風雪の中での作業だったが、この日も雪と風を観ながらの実習となった。
朝食をとり、講習の場所となった“森の学校”にむかうと、森の学校周辺も一面の雪に覆われていた。

20080301tyensoukoushuu2003_2

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