ヒメキマダラセセリ
体長1.5cmほどの小さなセセリチョウ。
林縁部の草むらの上をビュンッと猛スピードで飛び回る。
毎日、日中にはテリトリーを決めて見回りをはじめ、侵入者があると追い払いに行く。
天気の良い日にはオレンジ色の体色が目にも鮮やかだ。
幼虫は、イネ科やカヤツリグサ科の葉を食べて育つ。
友好の森では、これまであまり目にしなかった蝶なのだが、茅葺きの屋根のために茅場の整備を始めたためだろうか。
今年は鮮やかなオレンジ色が時々目に入る。
かつて農山村では、“畚(ふご)”とよばれる容れ物をつくったり、家畜の餌にしたり、田畑に鋤き込んだりと、様々な草本を、様々に生活や生産に供した。
そのために、集落(むら)の廻りには採草地としての“野(の)”が必要であった。
農山村の振興をはかり、農山村の景観をまもり、豊かな生態系を堅持していくためには、森林(やま)だけを見つめるのでは不充分だ。
“むら-の-やま”の連関を視野に入れる必要がある。
この小さな蝶もそんなことを教えてくれる。
20080712 ひなたぼっこをするヒメキマダラセセリ(ヒロイド原)
NIKON D300 105MICRO
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