ゲンノショウコ
林縁の藪に埋もれるようにして、小指の爪ほどの可憐な花を咲かせているのはフウロソウ科の“ゲンノショウコ”。
漢方ではなく、日本の民間薬として“ドクダミ”や“センブリ”とならんで古くから用いられてきた。
根、茎、葉、花、と全草に薬効成分が含まれる。少し前に、随分と流行したポリフェノール(タンニン)が有効成分だ。
乾燥後、煎じて飲むと整腸作用があり、下痢止めや胃薬として広く利用されてきた。
飲み過ぎても便秘などを引き起こしたりしないことから、お茶代わりにも用いられるほど、優秀な民間生薬であった。
“医者いらず”や“たちまち草”などと呼ぶ地域もある。
和名の“ゲンノショウコ”もその薬効から付けられたといわれている。
「そんな草が効くんかい?」
「現の証拠にもう効いてきた!」
そんな会話が聞こえてきそうな名前である。
20080901 ゲンノショウコ(友好の森)
NIKON D300 105MICRO
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