オオゾウムシ
“カブトの森”で大型のゾウムシに出逢った。
おそらく雌雄のつがいだったのだろう。
二匹が寄り添うようにコナラの木にいた。
名前が体格をそのまま表しているようにわが国最大級のゾウムシである。
体長は、1~3cm程と非常にばらつきが大きいものの、何れにしてもゾウムシの仲間の中では大きい。
10年ほど前に外来種の“ヤシオオオサゾウムシ”が流入する前は、最大種であった。
もっとも、ヤシオオオサゾウムシは生息地が限られているので、川場村で出逢うことはない。
成虫は樹液を吸うが、幼虫時代には倒木などに穿孔して材部を食べる習性をもっている。
そのため、伐倒した木材を椪積みしている間に食害されることもある。
“椪(はい)”とは移送を待つ丸太が積まれたものをいう。
林業生産者からは少しだけ厄介者扱いされるこの虫も、倒伏した樹木や切り株を分解し、次の世代の樹木を育てる土壌を造っているのだから、林業生産の基盤を整備していることになる。
20080901 オオゾウムシ(カブトの森)
RICOH GR DIGITALⅡ
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