ヒメクロホウジャク
もう終盤にさしかかったタイアザミの花を訪れたのは、スズメガの仲間のヒメクロホウジャク。
蛾の仲間は夜行性のものが多いが、本種は花の蜜を求めて昼間に飛び回る。
“ホウジャク”とカタカナで表記すると意味がとりにくいが、“ホウジャク”は“蜂雀”と書く。
一直線に猛スピードで翔んだかと思えば、空中で急停止したり、そのまま前後左右に平行移動したり。忙しく飛び回る様を蜂のようであり、雀のようでありと表したのだろう。
まるで、南米のハチドリを彷彿とさせる飛び方である。
日頃はくるくると巻いた長い口を伸ばして、壺状の花からも上手に吸蜜する。
ツリフネソウなど、昆虫を花粉まみれにするために花の形に工夫を凝らした植物でさえも蜜をただ飲みされてしまう。
北海道から沖縄に至る全国に分布する蛾で、幼虫はヘクソカズラを食草とする。
ヒメクロホウジャクの成虫を見かけなくなる頃、川場村は紅葉のシーズンを迎える。
20080927 タイアザミで吸蜜するヒメクロホウジャク
NIKON D80 70-300
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