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2008年11月の13件の記事

2008年11月28日 (金)

初雪の日

20081128nihonnjika

川場村に初雪が降った11月20日に一頭の雄鹿が自動撮影装置に記録された。

鼻先で雪をかき分けながら餌を探している。
鹿の周りに雪のないところが見えるのはそのためだ。
僅かに残った草を食べているのだろう。
いよいよ鹿にとっては受難のシーズンだ。
かなりの割合で命を落とすのではないだろうか。

数年前までは、川場村でニホンジカを見ることはなかった。
ニホンジカは、積雪高が40cmを超えると生息不可能になるといわれている。
カモシカのように、深い雪に跳び込むようにして厚い胸板で雪を圧しながら進むということができないニホンジカは、深い雪に弱い動物だと考えられている。
冬眠して冬を乗り切る機構も備わってはいない。

それが、この数年、川場村でもニホンジカを見かけるようになってきた。
地球規模での気候変動が鹿にも影響を与えつつあるのだろうか。
カモシカのようにラッセルすることができるようになったとは考えにくい。

徒に答えを急がず、じっくりと観察を続けたい。

20081120 初雪の日のニホンジカ(自動撮影装置)

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2008年11月22日 (土)

●三軒茶屋小学校の川場移動教室

楽しいホームページを見つけました。
世田谷区立三軒茶屋小学校のホームページです。

東京都世田谷区では、区立小学校が64校ありますが、この全ての小学校の5年生が移動教室で川場村を訪れます。
移動教室で川場村を好きになり、家族旅行で再び川場を訪れるケースも多くあります。
そして、そうしたなかには、川場村の虜になって年に何度も通うようになったご家庭もめずらしくありません。
本当に嬉しいことです。

三軒茶屋小学校のある学級の児童40名が、ホームページ上で川場移動教室で見つけたものごとを紹介してくれています。

小学生の目線で見た川場村はとても新鮮でした。
私も知らなかった川場村に出遭うこともできました。

ぜひ、一度ご覧下さい。

世田谷区立三軒茶屋小学校のホームページはここから
↓  ↓  ↓
http://www.setagaya.ed.jp/saya/16/16-5-kawaba.htm

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2008年11月21日 (金)

77777km走破!

20081121ekusutoreiru

わが御御脚(←「おみあし」と読む。御御御付は「おみおつけ」←記事と関係ないけれど・・・)、エクストレイルが77777kmを走行しました!
このほとんどが川場往復!!
前の車には14万kmくらい乗ったので、エクストレイルにもまだまだ頑張ってもらうつもりです!

川場からは初雪の便りもありましたので、そろそろタイヤもスタッドレスに換装です。

森林(やま)づくりの仕事をしつつ、排ガスまき散らしてて申し訳なく思いますが、振りまく排ガス以上に森林づくりに励まねばと思います。

20081121 77777km走破
RICOH GR DIGITALⅡ

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カワバヤマネコ・・・

20081120neko

自動撮影装置に新種の山猫が記録された。
イリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコに次いで、わが国で3種めの発見だ。

ということなら大興奮なのだが、残念ながら野良猫である。
人里に仕掛けた自動撮影装置にはよく写る猫だが、まさか森林(やま)の中で記録されるとは思ってもいなかった。

この写真で見る限り、耳も切れていないようだし、シッポも欠損がない。
野良猫の多くは喧嘩などによって耳やシッポに欠損があることを考えると、飼い猫が遠征に来たのか、あるいはごく最近まで飼われていたものなのかもしれない。

寒さが苦手な彼らが、川場の冬を野外で乗り切るとは考えにくいが、万が一彼らが野生化し繁殖をはじめると、地域の生態系に少なからず影響を与えることになるだろう。

ネコ・イヌ・アライグマなど、できれば写って欲しくない動物たちだ。

20081112 ネコ(自動撮影装置)

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2008年11月20日 (木)

●尾瀬高理科部

川場村に隣接する沼田市にはユニークな高校がある。
群馬県立尾瀬高等学校だ。

上州武尊山の山麓に位置するこの学校は、全国でも珍しい“自然環境科”を擁し、精力的な教育実践を展開している。

特に、同校理科部の活躍はめざましく、群馬県理科研究発表会や日本学生科学賞における最優秀賞他の栄誉にも輝いている。

私達のフィールドである川場村も彼らの活躍の現場となっており、毎年のように私達の活動にも協力してくれている。
彼らのような経験を積んだ人材が世に輩出されることは本当に嬉しいことだ。

最近の彼らの活躍ぶりはタケさんのページでも紹介されている。

同校教員の松井先生のお許しを得て、このブログからも彼らのページへのリンクを張らせていただいた。
是非ご覧戴きたい。

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2008年11月17日 (月)

ニホンジカ

20081117nihonnjika

先日、アメリカのCuddeBack社製の自動撮影装置を導入したことをお知らせしたが、設置後約1週間が過ぎた。
その間、キジバト、ニホンジカ、ノウサギ、イノシシの4種類が記録された。

先に導入した麻里府商事社のカメラと較べると、センサーの性能はよいようで、空シャッターを切ることが少ないようだ。
この点はCuddeBack社に軍配が上がる。

しかし、カメラの性能はというと、麻里府商事のものは画素数も1000万画素超であるのに対し、CuddeBack社のものは300万画素であることに加え、カメラ内で行われる画像処理の味付けがどうにもバタ臭くていけない。
内蔵ストロボとのバランスも悪いのか、この写真のシカのように、まるで金色の体毛をもつように写ってしまう。
以前に麻里府商事のカメラで撮影したシカの写真と比べてもらえれば、この違いは一目瞭然だ。
ストロボの発光具合の調整や、感度調整、ファイル形式の選択などが全くできないので、すべてカメラ任せとなり、自由が利かないのも物足りない。

麻里府商事の製品と較べて半額以下の廉価商品であるので文句も言えないのかもしれないし、画像を楽しむことよりも記録することを重視するならば、CuddeBack社製品の方が優れているということもできるだろう。

けれど、子ども達をはじめ、一般の人々に森林(やま)の姿を知ってもらうためには、やはり美しい画像が欲しいと思うのだ。

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2008年11月13日 (木)

冬毛をまとい始めたテン

20081112tenn

自動撮影装置が捉えた一枚をトリミングしたので、画像があまりきれいではないが、テンの体色は確認することができるだろう。

この時期、テンは冬毛への衣替えを済ませつつあるようで、ややくすんだような夏毛ではなく、鮮やかな冬毛を見せてくれている。
躰から尻尾までをふかふかの毛で覆っている様子も見て取れる。

テンは、ガマズミなどの実も食べるが、肉食を主とする動物だ。
ネズミなどの小動物の他にも、木登りが極めて上手な彼らは、樹上の鳥の巣などを襲って卵や雛などを食べることも多いという。

テンのような食性の動物は、豊かな森林にしか棲むことはできない。
彼らが私たちの“友好の森”に住み続けてくれるような森林(やま)づくりを続けていきたい。

20081029 冬毛をまとい始めたテン(ヒロイド原)

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2008年11月11日 (火)

贅沢なお昼

20081111watanabe

後山調査の合間に“蕎麦 和太奈部”さんでお昼を戴きました。

今回は“武尊膳”。
武尊膳は、季節の野菜中心の蕎麦懐石風の贅沢な逸品です。

胡麻豆腐に里芋、ふろふき大根にはぴりっと辛めの餡が絶妙。
お揚げに包まれた優しいお寿司にお麩の天麩羅。
ここまでが一の膳。

そして二の膳は、季節の天麩羅にきりっとしまったお蕎麦。

すっかり満足しているところに、デザートまで。
この日は、胡桃の入ったお手製のチョコレートケーキでした。
お蕎麦の後のチョコレートケーキが不思議とベストマッチ。

ほんとうに心も身体も休まる時間と空間でした。

一の膳に箸を付けた瞬間から、写真のことなんてすっかり忘れてしまいました。

20081107 和太奈部さんで贅沢なお昼
RICOH GR DIGITALⅡ

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2008年11月10日 (月)

カモシカの母子

20081110nihonnkamosika

後山への自動撮影装置の設置も、残すところ一機というところで森林(やま)の神様がプレゼントをくれた。
ニホンカモシカの親子を見せてくれたのだ。
斜面の上から“なにやってんの?”とこちらを視ていた。
良い結果が残せるかどうかは分からないが、少なくとも意地悪な気持ちでの調査ではないことに対するプレゼントのように思えた。

もう夕方で、あたりは暗く、ISO1600まで感度を上げても、25分の1秒のシャッターしか切れず、300mmレンズの手持ちではこの写真が精一杯だった。

以前掲載した別のカモシカと較べると、この親子は真っ黒な体色をしている。
まるで九州や四国のカモシカのようだ。

川場村は、動物も植物も面白い。
東日本の要素と西日本の要素。
太平洋側の要素と日本海側の要素。
高標高地の要素と低標高地の要素。
それらが混在する。

20081107 杉木立の間から顔を覗かせるカモシカの母子(後山)
NIKON D300 70-300

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2008年11月 8日 (土)

後山調査に新装置導入

20081108jidousatueisouti

道の駅“田園プラザ”の背後には“後山”という標高600mほどの小さな山がある。
山には虚空蔵菩薩を祀る社があり“虚空蔵山”とも呼ばれている。

この後山を新しい振興拠点とする構想を村が建てており、様々な基礎調査が開始された。

今回、この調査の一環として、後山の哺乳類の生息調査を行うために自動撮影装置を設置してきた。
アメリカのCuddeBack社製のCaptureという製品だ。
初めての使用になるので性能は未知数だが、一機199$と、国産従来製品と較べて廉価なことも魅力となっている。

農作物への被害を始めとして、野生鳥獣との軋轢も多いが、豊富な生物相を誇る村だからこそ、その自然に魅力を感じて来村する人も多い。
こうしたことを考えると、川場村が全国に先駆けて野生動物と人間とのよりよい関係の持ち方を模索し、その顛末を発信する必要があるように考えている。

村民がこうした自動撮影装置を活用し、動物の記録を積み重ね、そうして得られた情報を元に保護や被害防止の方策を講じることができれば、感情論に終始しない地に足のついた成果を生むことができるのではないだろうか。
確かな性能を持ちつつも、操作が簡便で、低廉な価格の製品が、こうした構想を支えるものとなる。

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2008年11月 6日 (木)

『紅葉ハンドブック』

20081105kouyouhanndobukku 林将之:『紅葉ハンドブック 』、文一総合出版(2008年初版)

明日の夕方から川場行きだ。
地元からの情報で、山が彩りを鮮やかにしつつあると報されているので楽しみにしている。

著者の林将之さんは、スキャナーを活用した撮影方法を考案し、自然の新たな楽しみ方を教えてくれている。
本書も、氏の手による一冊だ。

これまでにも、秋の葉の紅葉を扱ったハンディーサイズの図鑑はいくつもあったが、群を抜いて画像がきれいである上に、同一樹種の色の付き方でも様々なバリエーションがあることをとてもわかりやすく紹介してくれている。

夏にはどの葉も緑で見分けがつきにくかった木々の葉も、この時期ならではの特徴を見せてくれている。

ポケットにねじ込んで紅葉狩りに出かけたい。

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2008年11月 4日 (火)

自動撮影の記録

20081103jidousatuei

2008年10月12日から10月28日にかけての記録。

ヤマドリの立派な雄(左上)、すっかりおなじみのタヌキ(右上)、これまたお馴染みのイノシシ(左下)、そして初お目見えのトウホクノウサギ(右下)。
この間、この他には、ニホンジカ、テン、ハクビシンが記録された。

不思議なことに、ある動物が記録されるとしばらく連続して写り続ける傾向があるようだ。
同じ獣道を利用するのに、集中して利用する期間と、しばらく利用しない期間があるのだろうか。
自動撮影装置を導入してまだ2ヶ月あまりなので、結論を急ぐことはできないが、もう少し継続して撮影を続けると傾向が見えてくるのではないかと思う。

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2008年11月 1日 (土)

ツキノワグマの気配

20081101kumanokonnseki002

私たちのフィールドである川場村にはツキノワグマが生息している。
彼らは、とても臆病(慎重)だし、人間のように鈍感ではないから、ほとんどの場合、人間が彼らの存在に気づく前にそっと姿を消しているから気づきにくいが、間違いなく生息している。

2006年9月には、沼田市の男性がキノコ採りに来村し、クマに襲われるという残念な事故も起こっている。
毎日新聞の調べによると、この男性は早朝に単独でキノコを採りにきて、道路から300m入った雑木林の中でクマに襲われたそうだ。

この男性には、本当に気の毒に思うが、その一方で、クマにとっても不幸な事故だったと思うのだ。

この事故の加害グマがその後どうなったのかは不明だが、多くの場合“駆除”の憂き目にあうこととなる。

クマの暮らすフィールドに足を踏み入れていることに気づかなかったのだろうか。

写真は、クマの残す痕跡の例。
左上・左下の写真は、どちらも“クマ棚”。クマがドングリやブナの実などを求めて木に登り、折り曲げた枝を脚や尻の下に敷きながら食べた痕だ。
上の写真は9月のもので、まだ緑の枝葉に紛れてわかりにくいが、中央部に色の濃い部分があるのがクマ棚だ。
下の写真は11月に入ってからのクマ棚。
葉が未だ緑のうちに折られて枯れたので、落葉せずに樹上に枯れ葉の固まりができている。
また、右側の写真は、樹の洞につくられたニホンミツバチの巣につけられたクマの爪痕。
中の蜂蜜を求めてクマが洞の前後から爪を立てて削った痕が生々しい。

直截に、彼らの姿を見ることがなくとも、こうした痕跡を見つけることができる。
こうした痕跡が残された場所に立ち入ると云うことは、クマの行動圏に自分がいるということに他ならない。

豊かな森林(やま)を残すということは、紛れもなくクマと共存すると云うことに直結する。
レイチェルカーソンは、過度の農薬使用によって“静かな春”が訪れると警鐘を発した。
植物こそ繁茂しても、鳥の鳴き声も虫の羽音も聞こえない“静かな春”が訪れるという異常な事態を招くことを怖れなくてはならない。
“静かな春”が続くと、植物さえも枯れ果てるだろう。
野生鳥獣によってもたらされる被害があるからといって、短絡的に“駆除”の途を選ぶことも“静かな春”を招くことになる。

森林(やま)を護り、育てることを考えるならば、時に人間に害をなすこともある生物との折り合いの付け方を考えることから目をそらすわけにはいかない。
まず、彼らの生態を知ることから始めたい。

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