『野にあそぶ』
斎藤たま:『野にあそぶ -自然のなかの子供』、平凡社(2000年初版)
またまたいい書籍にめぐり会うことができた。
この本は、1974年に、同社より出版された単行本を“平凡社ライブラリー”シリーズの一冊として再録したものだ。
著者の斎藤たまさんは、子どもの遊びが地域によって様々であることに興味をもち、全国をご自分の脚でまわった成果を一冊に纏めた。
地域地域の70~80代の方々に子どもの頃を振り返ってもらい、当時既になくなりかけていた遊びを丹念に記録したというので、この本に収録されているのは、ほぼ百年前の子ども達の遊びなのだ。
とうぜん、貧しい時代でもあったし、各種の技術も未発展であったので、子ども達は野にあるものを使って遊んでいた。
草笛に草人形、トンボ釣りにメジロ追い。
全国各地の子どもの遊びが、全国各地の草花や虫や動物たちとともに紹介されている。
子どもにとっていかに自然が大切であるのか。
子どもの遊びに必要だというだけで、立派に自然を守る理由になる。
川場村についても、タケニグサで作る草笛や、オキナグサを使った人形遊びが紹介されている。
著者が川場村を訪ね、記録に残してくれたことがとても嬉しかった。
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