後山のノウサギ
12月5日に後山で記録されたノウサギ。
正式和名は“ニホンノウサギ”という。
ニホンノウサギには、4つの亜種があり、隠岐諸島に生息する“オキノウサギ”、佐渡島に生息する“サドノウサギ”、そして本州には“トウホクノウサギ”と“キュウシュウノウサギ”の2種が確認されている。
キュウシュウノウサギは、基本的に雪のない地方の亜種で、冬になっても淡褐色の毛色が変わることはない。
これに対してトウホクノウサギは、夏にはキュウシュウノウサギと同じ淡褐色の毛色をしてるが、降雪が近づくと耳の先の黒毛を残して、全身が真っ白の冬毛に覆われる。
雪の中で目立たない保護色であると考えられている。
その他にも、トウホクノウサギはキュウシュウノウサギに較べて足の裏の面積が大きいのだという。
これも、雪上を走り回るための適応だと考えられている。
面白いことに、川場村では、この両亜種を見ることができる。
以前に紹介したように、ニホンカモシカも灰白色のものと、真っ黒に近いものとを見ることができる。
豪雪地帯と寡雪地帯の狭間に村があるということなのだろう。
雪の多い年には、トウホクノウサギが生息数を増やし、雪の少ない年にはキュウシュウノウサギが数を増やすというようにして、長い間バランスをとってきたのかもしれない。
20081205 キュウシュウノウサギ(後山)
自動撮影装置
| 固定リンク
「川場のけものたち」カテゴリの記事
- 後山のテン(2009.01.29)
- 後山のノウサギ(2009.01.25)
- 後山のタヌキ(2009.01.24)
- ホンドキツネ(2009.01.19)
- 後山のニホンカモシカ(2009.01.19)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント