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2009年2月の18件の記事

2009年2月28日 (土)

遠堂の岩観音

20090227iwakannnon

これまでに幾度足を運んだだろうか。
谷地地区の“遠堂の岩観音”は、ときどき静かに出かけたくなる場所だ。

以前にも紹介したように、今から約300年前に彫られた34体の磨崖仏が山裾の田んぼの端に穏やかに佇んでいる。

よく見ると、観音様の口もとなどに紅色が残っていた。
いつの彩色かは分からないが、かなり古い時代に施されたもののようだ。
もしかしたら、300年前の造立当時のものなのかもしれない。

集落間の水争いや、幾たびもの戦渦など、川場村も穏やかな日々ばかりではなかったはずだ。
観音様たちは、そうしたことも和らかなまなざしで見つめてきたのだろう。

20090211 遠堂の岩観音(谷地地区)
NIKON D80 105MICRO

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2009年2月26日 (木)

『サクラハンドブック』

20090226sakura 大原隆明:『サクラハンドブック 』、文一総合出版、(2009年初版)

文一がまたまたユニークなハンドブックを新書版で出版してくれた。
もうじき迎える桜の季節を前に嬉しい一冊だ。

わが国には、野生種・園芸品種を含め、約300種類以上ものサクラが存在し、種数が多いが故に同定は困難を極める。

本書では、比較的身近に見ることができる63種を厳選し、種毎の花や葉の特徴、似た品種との見分け方のポイントなどを美しい写真と平明な文章で説明してくれている。

ポケットにねじ込んで桜ウォッチングに出かけたい。

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2009年2月24日 (火)

『ドクター・ケビンの里山ニッポン発見記』

20090224satoyamanippon ケビン・ショート(森洋子訳):『ドクター・ケビンの里山ニッポン発見記―カントリーサイド・ウォーキングのすすめ 』、家の光協会(2003年初版)

今年、2009年は本に縁があるようだ。
読む本、読む本、面白い。
そんなにリサーチしているわけではない。
目につく本がどれもこれも当たりだ。
そういう意味で言うと、昨年はどうも本に縁がなかったようだ。
このブログで紹介した本もごく僅かに留まった。

さてさて、著者のケビン・ショート氏は、生粋のアメリカ人でありながら、日本の自然に惚れ込み、千葉県印西市を拠点に環境教育に取り組む“変なガイジン”だ。

千葉ニュータウン周辺の里山を、自然の解説ばかりではなく、水神として祀られる弁天様や地域の農業などとの関わりからも、ユーモアたっぷりの軽妙な文章で綴っている。

人間と自然とが織りなす風景を愛し、愉しんでいる様子がとても心地よい一冊だ。

著者の里山を見つめる視点を借りると、私たちの森林(やま)づくりも一層楽しくなりそうだ。

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テンの不思議

20090223tenn

後山の自動撮影装置には、テンがしばしば記録される。
この写真の個体もそうした内の一枚だ。

テンは、7~8月の酷暑の季節に恋のシーズンを迎え、冬を越えて翌年の雪融け頃に2~4頭ほどの仔を産む。
テンは、“着床遅延”と呼ばれる妊娠→出産の仕組みをもつことが確認されている。
この“着床遅延”というのは、受精卵が子宮内で成長を停止して越冬期を迎え、この時期の母体の栄養状態が良ければ着床(胎盤を形成)し成長を続けるが、栄養状態が悪ければ着床せずに体外に排出される仕組みのことをいう。
この“着床遅延”は、テンを含むイタチの仲間、クマ類、そしてアザラシやカンガルーなどにも見られる。

母体の消耗を避けるための仕組みなのだろうが、仔にとっても、餌となる動植物が豊富な時期に産み落とされることは都合がいいはずだ。

このような驚くような仕組みを、どのようにして彼らが身につけたのだろうかと考えることも森林(やま)づくりの楽しみだ。

もうすぐ子連れのテンを見ることができるかもしれない。

20090117 雪の中のテン(後山)
自動撮影装置

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2009年2月22日 (日)

GPSと50mm

20090222gps50mm

川場村のあれこれを記録するために、新しい道具を二種類導入した。

一つは、ストロボを取り付けるシューに乗っかっているGPSの“GP-1”。
24gととても軽いので野外での携行に嬉しい限り。
カメラからの電源供給なので、バッテリーレスなのも嬉しいことの一つだ。
緯度・経度・標高・世界標準時がEXIF情報に記録されるので、記録が苦手な私には強い味方になってくれそうだ。

もう一つが、f1.4の50mmレンズ(AF-S NIKKOR 50mm 1:1.4G)。
遠くのものを引き寄せたり、反対に虫眼鏡で見ているように小さいものを撮すのも楽しいのだが、人の目で見るような自然な画角と明るさが魅力だ。
森林(やま)のなかは思った以上に暗いので、少しでも明るいレンズが欲しかった。

この両者に期待大。

20090222 GPSと50mm
RICOH GR DIGITALⅡ

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キュウシュウノウサギ

20090221nousagi

しばらく前から、都会の公園や河川敷などでウサギが大繁殖をしているという話を聞くようになった。
それらは、ペットとして飼育されていたウサギが野生化したものだ。
ペットショップで可愛らしい仔ウサギをみて、飼育に必要な知識も心構えもないのに衝動買いしてしまった飼い主が飼いきれずに放してしまったケースが多いのではないかと考えられている。
“ミニウサギ”なんて名前で販売されていたって、ビックリするくらい大きくなるし、夜中にバタンバタンと大きな音をたてるし、ちょっと部屋の中に出せばタンスの角は囓るし、糞尿は臭いし、購入したときの新鮮さと興奮が過ぎればお荷物になる。

ところで、英語圏ではウサギのことを“rabbit(ラビット)”と“hare(ヘアー)”と二種類に呼び分けていることをご存じだろうか。
世界中でペットや家畜として飼育されているのは、ヨーロッパ原産の“穴ウサギ”とも呼ばれるラビットの方である。
これに対して、わが国に生息するノウサギはヘアーなのだ。

ラビットが穴を掘って巣をつくり、赤裸の仔を産むのに対して、ヘアーは穴を掘ることはせず、毛の生えそろった仔を草陰などで産むといった違いもある。

外来種の安易な導入は、地域の生態系を大きく崩す可能性が高い。
川場村では未だ見ることはないが、こんなに可愛いノウサギたちが住処を追われることのないように気を付けていきたいものだ。

20090203 キュウシュウノウサギ(中野地区ヒロイド原)
自動撮影装置

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2009年2月19日 (木)

ドロバチの巣

20090219dorobatinosu

森の村の周辺で、すでに空き家となったドロバチの仲間の巣を見つけた。

長径が1.5cmほどの楕円形で、土を唾液でこねてつくられている。
雪のない季節に、親蜂は壺上の巣をつくり、1個の卵を産み付けると尺取り虫などを狩り、巣に運び込む。
やがて孵った蜂の幼虫は、親蜂が用意した尺取り虫を食べながら成長する。
蛹を経て成虫になると、壺の蓋を破って外界に出る。

葉が茂っている時期には目立たず、その存在に気付くことは難しいが、冬になって葉が落ちるとあちらこちらで目につくようになる。

小さな蜂たちは、どのようにしてこの形や大きさを決めるのだろうか。
親から学ぶのでもなく、どうして造形に最適な土を選び、運ぶのだろうか。

20090211 ドロバチの仲間の巣(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO

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2009年2月17日 (火)

カモシカのうんちの話

20090217kamosikaunnchi1_2めずらしくヒロイド原でカモシカに出遭った。

ヒロイド原に設置している自動撮影装置にもニホンジカは記録されるが、カモシカはこれまで写らなかったし、たまに出遭うのも別の場所だったので、カモシカはヒロイド原にはやって来ないのかと思っていた矢先のことだった。

私たちに気づくと、スタコラとスギの植林地に逃げ込んでいった。

それまでカモシカが居たと思われる辺りを見に行くと、そこには大量の糞があった。
“糞塊”とか“溜糞”とかよばれている。

こうした糞塊の数と、一カ所の糞塊に含まれる糞粒の数とから一定地域に生息するカモシカの個体数を調べる方法も編み出されていて、その調査方法を“糞法”・“糞粒法”あるいは“糞読み法”とか言っている。

20090217kamosikaunnchi2

ところで、カモシカはウシ科の動物である。
ウシと同じように、4つの胃袋をもち、反芻(噛み戻し)を行うことで、様々な植物を消化する。

口内で唾液と混ぜ合わされ、第一の胃に送られた食物は、第一胃に生息する微生物によって発酵され、再び口に戻り、さらに咀嚼されてから第二胃に送られる。
その第二胃にも微生物が住み着いていて、さらに発酵の度合いを進めるのだそうだ。

この発酵によって、アミノ酸やタンパク質、ビタミン類を含む化学物質がつくり出され、カモシカの成長を支えるのだという。
さらに、この発酵に関与した大量の微生物群も食物とともに、第三、第四の胃へと送られ、カモシカの栄養となるというのだから驚きのメカニズムだ。

さしずめ、食肉用の牧場とサプリメント工場を体内にもっているようなものだ。

20090211 カモシカのうんち(中野地区ヒロイド原)
写真上:NIKON D80 70-300
写真下:NIKON D300 105MICRO

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2009年2月15日 (日)

ツノハシバミ

20090215tunohasibami

この写真を見て、花だと分かる人がどれくらいいるだろうか。
私自身、ほんの10年ほど前までは知らなかった。

鱗片状の造形は、マツやトウヒの実のようでもあるし、まして真冬の森林(やま)に花が咲いているとは思ってもみなかった。

正体は、カバノキ科のツノハシバミの花。
ツノハシバミの実は、お菓子などによく用いられるヘーゼルナッツである。
川場村では10月の終わりくらいに食べ頃を迎える。

実が成熟して落ちる以前から、次の花の準備を始めている。
昨年の10月に撮影した花の様子と較べてみていただきたい。
あの頃は、まだ薄緑色だった実が、今は紅く色づいている。
多くの植物が、厳しい冬をじんわりとやり過ごしているなかで、ツノハシバミは成長を続けている。

20090211 ツノハシバミの花穂(中野地区ヒロイド原)
NIKON D300 105MICRO

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2009年2月14日 (土)

『毒草を食べてみた』

20090214dokusouwotabetemita 植松黎:『毒草を食べてみた 』、文春新書、(2001年初版)

なんともインパクトのある書名の本だ。

著者が全てを食べたということではないらしいが、行間に滲むところからすると、結構な割合で自らも口にしているようだ。

全世界の毒草のうち、44種が本書で取り上げられており、そのうち、わが国に自生するものが約半数を占めている。
それらについての、事故事例や歴史的な事柄などが軽妙な文章で紹介されている。

川場村では、ちょうど今、可愛らしい花を咲かせているフクジュソウについても触れられている。

フクジュソウはキンポウゲ科の植物で、別名の“元日草”という呼び名が示すように、冬季に花を咲かせる。
このフクジュソウの根は、強烈な心臓毒を含んでいて、根を煎じたものを茶碗一杯飲んだだけで致死量に達するという。

それにもかかわらず、10年ほど前には、民放テレビが「山菜の宝庫・高尾山」と銘打って、食べられる山菜としてフクジュソウの写真を放映したこともあったというし、煎じて茶碗一杯を飲んだ方も、「心臓の薬」であると聞いた記憶を頼りに飲んでしまったのだという。

森林(やま)は爽快であったり、楽しかったりするばかりの環境ではない。
不快なことも、危険なことも沢山ある。
生半可な知識で関わろうとすると、手痛いしっぺ返しを食うことになる。

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2009年2月12日 (木)

『協働でひろがる森づくりコーディネート術』

20090212kyoudoudehirogaru 辻井寛・今永正文:『協働でひろがる森づくり コーディネート術 』、全国林業改良普及協会、(2009年初版)

森林づくりに関わる者にとって必読の書が刊行された。

著者のうちの今永氏とは残念ながら面識がないが、一方の辻井氏は、実は私の後輩であり、川場の森林(やま)が、直接間接に育てた人材だ。

辻井氏は静岡県の職員として、林業普及指導員として活躍し、NPO職員である今永氏とは業務を通じて知り合ったようだ。

行政職員・NPO・地域住民・専門家等々、様々な立場にいながら、森林を守り育てることの重要性に気づいたメンバーがいかに協働するのか。
当然、立場が異なれば目的や期待も異なる。
そうした様々な主体が森林(やま)に関わり、1+1を2でなく、3にも4にも膨らませるためのガイドブックである。

大抵の新造語は使い手の思いばかりが先行し、多用されると言葉を受け止める側にとっては辟易するものだが、本書で使われる「志縁」という新造語がストンと腑に落ちる。

「地縁組織と志縁組織がどう協働していくかというのがポイント(本文より)」

様々な主体が協働しようとすると、まさに「船頭多くして船山に上る」という状態を呈するものだが、協働の3要素は「目的の共有、情報の共有、役割分担(本文より)」。

私たちが川場村で進める“森林(やま)づくり”もまさに“協働の森づくり”である。
虚心坦懐、素直に読み解きたい一冊だ。

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春駒祭り

20090211harukoma

今年も、村内の門前地区に伝わる“春駒祭り”に出かけることができた。

春駒祭り”は、かつてこの地域で盛んだった養蚕農家の祭りで、一時は途絶えたものの集落内の有志によって復活した。
現在、この地区はおろか村内に養蚕農家は皆無だが、それでもこの祭りは繋げられている。

未だ明け切らぬ早朝に吉祥寺を出発した一行は夕方までかけて、集落内の一戸一戸をまわる。
昼に一度、出発地点である吉祥に戻り歌舞を奉納する。

20090211 春駒祭り(門前地区)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年2月 8日 (日)

テンとキツネ

20090208tenntokitune1
20090208tenntokitune2

どちらも写りの良くない写真だが、面白いシーンだと思う。

上の写真は、1月11日の19時15分に自動撮影装置が捉えたテン。
下の写真は、1月19日の18時10分に同じく記録されたホンドキツネ。

一週間ほどの間をおいて、二匹の動物が全く同じところの雪を掘り返している。
残念ながら、この後の画像がないので、なんとも云えないが、何かあるに違いない。
テンがおしっこをして、それをキツネが嗅いでいるのか。
それとも、小動物の死体でも雪の下に埋まっているのだろうか。

夜の森林(やま)のなかで、人知れずに動物たちが活動している。

写真上:20090111 テン(中野地区友好の森)
写真下:20090119 ホンドキツネ(同所)
自動撮影装置

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2009年2月 7日 (土)

ホンドキツネ

20090207kitune

友好の森では、昨年の9月に3カット記録されたのみだったキツネ(ホンドキツネ)が、1月23日に久しぶりに記録された。

写真下部の中央付近から、左上にむかって残されているのはノウサギの足跡だ。

キツネは、ウサギの来た方向を確認しているようだ。
このあと、キツネはどのような行動をとったのか。
やっと見つけた獲物の痕跡にニンマリとして、ウサギの足跡をトレースしていったのだろうか。

雪景色の森林内での追跡劇。
この勝負は、キツネとウサギのどちらに軍配が上がったのだろう。

“The fox is known by his brush(キツネは尾でわかる)”というイギリスの諺があるが、なるほど冬毛のキツネはフサフサとした尾をもっている。

20090123 ホンドキツネ(中野地区友好の森)
自動撮影装置

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2009年2月 6日 (金)

◇新ブログ誕生◇

川場村に惚れ込んで、川場村に通い詰めている大学生たちが新しいブログを立ち上げました!

その名も“川場の森林の勉強部屋”

川場村のことや、森林のこと、学生たちが勉強したあれこれがアップされる予定です!
どうぞよろしくお願いします!

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2009年2月 3日 (火)

ニホンザルの食痕

20090213sarunoshokkonn001
20090213sarunoshokkonn002
以前にもお知らせしたように、川場湯原地区の太郎ではニホンザルが農家を悩ませている。
行政や農家による様々な努力によって、以前ほど姿を見かけることはなくなったのだが、生息数を減らしているというよりは、人間を怖れて人前に出なくなっただけと見た方が良さそうだ。

写真は、猿によって皮を剥がされた樹木の様子だ。
こうした様子は、太郎から木賊(とくさ)集落に続く幹線道路沿いでいくらでも目にすることができる。

冬になって森林内に猿の餌が乏しくなると、腹を減らした猿たちが樹皮のすぐ下の樹液を舐めるようになる。
そのためにこのような状態がうまれる。

皮を剥がされた樹木は、遠目に見るといくぶんクリーム色がかった白色に見えて、まるで骸骨のようだ。

短絡的に、猿を根絶しようということも避けなければいけないが、いくつかの観光地のように餌付けをして観光資源として活用しようというのも避けるべきだろう。
最も良い途は、過疎化・高齢化が進む集落に活気を取り戻すことだ。
野生動物が、きちんと人を怖れる状態をつくり、人と動物との間に必要な緊張を生み出すことが大切だ。

20090130 ニホンザルの食痕(川場湯原地区太郎)
NIKON D300 70-300

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2009年2月 2日 (月)

後山のキツネ

20090202kitune

後山に設置した自動撮影装置がキツネを捉えたことは、昨年末に既にお知らせしたが、年が明けてからも、度々その姿が記録されている。

古今東西を問わず、キツネは狡猾な動物として描かれることが多い。
人が寝静まった夜中に、鶏やウサギの小屋を襲うなど、その存在は強く印象づけられるが、夜行性である上に臆病なほど慎重な性質のために、姿を見ることは殆どない。
そういったキツネの特徴も狡猾さをイメージさせるのだろう。

けれども、そうしたこと以上にキツネのイメージをつくったのは、その容姿なのではないだろうか。
足音も立てずに忍び足で歩く様、首をすくませて上目遣いで辺りを油断なく睨め回す様、常に獲物の隙を窺うような目つき。
それらの全てが、キツネを小心ゆえに狡猾で残忍な獣に仕立て上げたのではないだろうか。

わが国では、神の眷属(つかい)として信仰の対象にもされるキツネが、一方では嫌われ者の汚名も着ているというのも面白いことだ。

20090117 ホンドキツネ(後山)
自動撮影装置

※昨年の動物の記録はこちらからどうぞ。

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2009年2月 1日 (日)

村と森林の歴史

20090201yousannnouka

昭和30年代までの川場村は、養蚕の盛んな村だった。
多くの家が桑園をもち、蚕を飼った。
わが国の経済が、海外貿易を主体とするものになるにつれ、安価で大量の生糸が輸入されるようになると次第に養蚕は下火になっていった。
10年ほど前までは僅かな農家が養蚕を続けていたが、現在では皆無となってしまった。

村内には、こうした歴史を垣間見ることができる痕跡が残されている。
僅かな桑の木を残したままの桑園の跡地や、養蚕農家の祭りである“春駒祭り”、そして独特の様式をもつ二階屋などである。

現金収入源の乏しかったこの村に、養蚕は計り知れない恩恵をもたらしたことだろう。
養蚕によって手にした蓄えから、スギの苗木を購入し、森林(やま)への投資を行った農家も少なくなかったはずだ。
自らは見ることのない子孫への贈り物として森林を育てたことになる。

写真は、村内に残る伝統的な養蚕農家の建物だ。
屋根に設けられた通風口は、過湿による病気やダニから蚕を守るための工夫である。

20090114 養蚕農家(生品地区)
NIKON D300 70-300

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