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2009年4月の29件の記事

2009年4月29日 (水)

日向ぼっこ

20090429hisibatta

川場村の雑木林の林床は、まだ枯れ葉色。
ちょうど今の季節は、他の植物に先駆けて育つ植物が盛んに花を咲かせている時期で、多くの植物の芽生えはこれからが本番だ。

そんな雑木林を歩いていると、足下の落ち葉の上で日向ぼっこをしているヒシバッタに目がとまった。

体長は、わずか6~7mmほどで、こうして拡大してみると分かるのだが、落ち葉の色にとけ込んでもいて、肉眼で見つけるのはとても困難だ。

通常は、人の気配がすると、驚くほどの敏捷さで飛び跳ねて逃げてしまうのだが、このときは躰が冷えていたのだろう、じっととまったままでいてくれた。

それにしても、自然の造形には驚かされる。

20090418 日向ぼっこをするヒシバッタ(小田川地区)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月28日 (火)

ニリンソウ

20090428nirinnsou

先日に続き、アネモネをもう一種。

アズマイチゲやキクザキイチゲなどと同じキンポウゲ科の“ニリンソウ”だ。

春菊にも似た葉を地際から3枚出し、そこから花茎をすくっと立ち上げ、通常2輪の白い花をつける。

この植物もまたスプリングエフェメラルと呼ばれる春の妖精だ。
新緑が目にしみる頃には地下茎を残して姿を消す。

新芽は“ふくらべ”という名で知られる美味しい山菜だが、猛毒のヤマトリカブトによく似ることから誤食の事故もあるので注意が必要だ。

また、中国では、根茎を“地烏(じう)”と呼ばれる民間薬として用い、酒に漬けて服用するとリウマチに効くといわれている。

やや暗めの林床で可愛い花を咲かせていた。

20090418 ニリンソウ(後山)
RICOH GR DIGITALⅡ

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疥癬症のイノシシ

20090428kaisenninosisi

友好の森の自動撮影装置に残念なものが写ってしまった。
ほぼ全身の毛が抜けてしまったイノシシだ。おそらく疥癬症だろう。
なんとも痛々しくて、目を背けたくなる。

少し前に全国的に猛威を振るったと聞いていたし、川場村で猟を行っている人からも「最近毛の抜けたイノシシが多い」と聞かされていた。

けれど、自動撮影装置を設置してからはそれと疑わしいものは一度も記録されていなかったので安心していた矢先のことだった。

全身の痒みで異常行動をとる個体も少なくないという。

イノシシだけではなく他の動物への蔓延も懸念される。

20090412 疥癬症のイノシシ(友好の森)
自動撮影装置

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2009年4月26日 (日)

後山の“4番”カメラ

20090426jidousatuei_2後山に設置した自動撮影装置の記録。
昨年の11月から、後山に6台の自動撮影装置を設置して観察を続けてきた。

左の画像は、そのうちの1台、私たちが“4番”と呼んでいるカメラが撮した動物たちの中からの抜粋だ。

この“4番”には、合計60枚の画像が記録された。
そのうち最も多く記録されたのはタヌキで31カット。
次に多かったのが、ニホンカモシカの16カット。
そしてノウサギが2カット。
ホンドギツネとテンが、それぞれ1カット。

その他には、空打ちが数カット、カケスも記録されていた。

後山は、畑と水田の中に孤立する小さな山である。
生品・天神・立岩などの民家とも隣接している。
麓には“道の駅田園プラザ”があり、大勢の買い物客がひきも切らない。

こうした環境下で、典型的な里山動物であるタヌキが多く記録されることは理解できるのだが、本来、奥山の動物であるはずのカモシカがこれほどまでに記録されるというのは不思議なことである。

本年度も、調査を継続し真相の究明にあたりたい。

ところで、この“4番”にワンコが記録された。

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後山のカモシカたち

20090426kamosika

春の息吹が満ちてきた後山でニホンカモシカに出遭った。
厳しい冬を、木の皮などの乏しい食料で乗り越えてきたはずだ。

4月に入り、一斉に芽吹きだした山腹でのんびり草を食む姿に春を感じた。

このところカモシカを直接目視する機会がとても多くなった。
きちんとした頭数調査などは未だ実施できていないので正確なところは不明だが、生息頭数が増加しつつあることは間違いなさそうだ。

かつて“幻の霊獣”とまで呼ばれたカモシカが、個体数を増加させつつあることは嬉しいことには違いない。
けれども今後は農林産物への被害なども目立ってくることだろう。

捕食する肉食獣もおらず、狩猟文化も衰退しつつある現状の中で、カモシカと人間が共存していく途を探らなければならない。

ところで、この写真には、3頭のカモシカが写っているのだがおわかりだろうか。

20090418 後山のカモシカたち
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月25日 (土)

ホトケノザ

20090425hotokenoza

ホトケノザは春の川場村を彩るシソ科の一年草。

葉の形が仏様の座る“蓮座”に見えることからこの名が付けられた。
ちなみに、春の七草の一つに算えられる同名の植物は、正式和名を“コオニタビラコ”という別種である。

わが国では、北海道を除く全国で見られる他、アジアやヨーロッパ、北アフリカなどにも自生する植物だ。

オドリコソウヒメオドリコソウなどと同じグループに分類されるだけあって、笠をかぶった踊り子のようなよく似た花をつけている。
子どもの頃に、この花を引き抜いて蜜を吸った経験を持つ方も多いのではないだろうか。

このホトケノザは、とても手の込んだ繁殖戦略をもつ植物である。
筒状になった花の基部に蜜が溜まる構造になっていて、踊り子が両手を合わせて差し出したような部分に虫が停まって、筒の底の蜜を吸おうとすると笠の内側にある花粉が虫の背中に付けられる。

さらに、実った種子はアリが好む“エライオソーム”とよばれる物質をまとっており、アリによって遠くまで運ばれ自生域を広げることができるようになっている。

こんなに小さな花の一つ一つに、驚くべき機構が盛り込まれている。
草原に腹ばいになって、小さな花を愛でながら自然の不思議にワクワクしたい。

20090405 ホトケノザ(小田川地区)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年4月24日 (金)

ショウジョウバカマ

20090424shoujoubakama2

タケさんのところの“前の森”でショウジョウバカマの花を見ることができた。
野生種とは思えないような凝ったつくりの花である。

先月末に用事があって京都に行ってきたが、銀閣寺の庭にもこのショウジョウバカマが咲いていた。
京都と川場村で、開花時期に20日間ほどのズレがあるようだ。

ところで、このショウジョウバカマ、漢字では“猩々袴”と書く。
猩々とは、中国の伝説上の動物で、赤顔赤毛、人の顔をして大酒呑みの猿のような動物だそうだ。
ゴリラを“大猩々”、チンパンジーを“黒猩々”などと呼んだ時代もあったようだが、この植物の名前は、これらとは関係なく、能楽に登場する“猩々”の衣装に花の形が似ることから付けられた。
“袴”は葉の形を表している。

20090424shoujoubakama1 ユリ科の多年生草本で、川沿いなどのやや湿り気がある環境を好み、北海道から九州までの広い範囲で目にすることができる。

20090418 ショウジョウバカマの開花
写真上:NIKON D300 105MICRO
写真下:RICOH GR DIGITALⅡ

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おはよう!

20090424amagaeru

雨蛙も冬眠から目覚めました。

おはよう!

ちゃんと枯れ葉色の保護色で、周りの景色にとけ込んでいます。

20090418 枯れ葉色の雨蛙(ヒロイド原)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年4月23日 (木)

ハクビシン初認

20090423hakubisinn

4月18日、午前1時14分、雨天。
友好の森に仕掛けてある自動撮影装置にハクビシンが記録された。
昨年の10月16日以来のことだ。

もともとハクビシンは冬眠をしない動物だとされているし、仮にするにしても10月中旬から冬眠に入るとは考えにくい。
川場村ではこのころからリンゴの収穫が始まるので、里に下りていたと考えるのが妥当だろう。
民家の屋根裏などに寝床をつくり、ぬくぬく過ごしていたに違いない。

農作物の実りがちょうど端境期になり、餌を求めて森林(やま)に戻ってきたのだろう。

外来種なのか、それとも在来種なのか、未だに議論の決着はつかないようだが、農作物へ被害を与える動物として悪名を冠しつつある。

雪の多い川場村に生息していて、冬眠をしない動物はどうしても人間との軋轢を生んでしまいがちだ。
よりよいつきあい方を考えなくてはならない。

20090418 雨中のハクビシン(友好の森)
自動撮影装置

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2009年4月22日 (水)

●“譽国光”金賞に輝く!

とても嬉しいニュースが飛び込んできました!

私たちの森林(やま)づくりでも日頃からお世話になっている川場の美酒“誉国光”がモンドセレクションで金賞を受賞したそうです!

しかも流行の大吟醸ではなく、あえて純米酒を出品し、見事賞を射止めたそうです!

わが川場村の製品が世に認められたことを心から嬉しく思います。

詳しくはこちらのページでご覧下さい!

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ヤマアカガエルの卵塊

20090422yamaakagaeru2

ヒロイド原にある小さな池を覗くと、ヤマアカガエルの卵塊が目にとまった。

ヤマアカガエルは不思議なカエルである。
なんと1月頃から今頃までの間に産卵をする。
変温動物である彼らが、どうして厳寒期に活動することができるのか。
彼らを狙う捕食生物が活動を始める前に産卵をするらしいのだが、なぜ交尾から産卵にいたる行動が可能なのか、本当に不思議なことだ。20090422yamaakagaeru1

1個体は一年に一度しか産卵をしないのだが、入れ替わり立ち替わり産卵にやってくるメスガエルを、冬眠中のオスが察知することができるのも不思議なことである。

夏頃までにはカエルの形に変態し、しだいに水辺から離れ森林(やま)に散っていく。

20090409 ヤマアカガエルの卵塊(ヒロイド原)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年4月21日 (火)

ツマグロオオヨコバイ

20090421tumaguroooyokobai

おなじみのバナナ虫が越冬から目覚めた。
小さくて、柔らかい身体のどこに長い冬を乗り切るエネルギーを秘めているのだろう。

ツマグロオオヨコバイは、カメムシやセミ、アブラムシなどと同じ半翅目というグループに分類される。
このグループに分類される虫たちに共通するのは、細長いストローのような口をもち、植物の汁を餌としている点である。

カニのように横歩きをすることから“横這い”の名が付けられている。

イネの害虫として知られるのは近縁種の“ツマグロヨコバイ”で、本種とは違う。

20080408 越冬から覚めたツマグロオオヨコバイ(谷地地区)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月19日 (日)

2種類のアネモネ

20090419anemone

川場で出遭うことができる“春の妖精”の代表格を2種類。

同じキンポウゲ科イチリンソウ属に分類される“アズマイチゲ(写真上)”と“キクザキイチゲ(写真下)”だ。

アネモネ(Anemone)とはイチリンソウ属の属名で、園芸品種として改良されたものが属名のまま流通している。

アズマイチゲとキクザキイチゲは、ともに雑木林の林床や林縁部などに生え、花の形態もとてもよく似ているので間違えやすい。

両者の差異が最もよく出るのは葉で、アズマイチゲの葉が長卵形のコロンとしているのに対して、キクザキイチゲは菊の葉のように切れ込みが深くなるのが特徴だ。
とはいえ、アズマイチゲの葉にも若干の切れ込みが入る場合も少なくないし、キクザキイチゲも若い葉はあまり切れ込みが深くないので、紛らわしいことにはかわりはない。

植物図鑑などによると、草丈は30cmにも及ぶことがあるように記載されているが、川場村で出遭う両種は、せいぜい10~15cmほどで、花の直径も3~4cmと、とても可憐な妖精達だ。

ちなみに、植物学者達によると、白い花弁(花びら)に見えるのは萼片(がくへん)で、花弁を持たない花なのだそうだ。
「花弁ではなく萼片」だと云われればそういうものなのかとも思うが、「花びらではない」と云われると、「これが花びらでなくて何なんだ」と抗弁したくなってしまう。

20090408 アズマイチゲとキクザキイチゲ(谷地地区)
写真上:RICOH GR DIGITALⅡ
写真下:NIKON D300 105MICRO

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はじめの一歩

20090419gakugaiori_2

今年も大学に大勢の新入生を迎えた。
私の勤めるのは、森林・林業・農山村などを専門とする学科だ。

男女併せて203名のフレッシュマン達が入学してきた。

4月6日の入学式を終えて、その二日後には、泊まりがけの学外オリエンテーションを実施した。

これからの4年間に期待を持ってもらいたい。
森林について学ぶ者の責任を感じてもらいたい。
そしてフィールドに出ることの楽しさに触れてもらいたい。

そんな意図で毎年実施している。

訪ねた先は、もちろん川場村だ。
村内の散策や森林内の自然観察、入学記念の植林にキノコの駒打ち。
夜には、同行した教員や上級生との懇談会。

彼らの第一歩を川場村で踏み出せたことに感謝したい。

20090408 新入生学外オリエンテーション

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カタクリの花

200090418katakuri

木漏れ日の射す林床で凜と咲く一輪の花を見つけた。

川場村には何度となく足を運んでいるが、村内でカタクリの開花を目にしたのは初めてだ。

カタクリは“スプリングエフェメラル”の代表だ。
“スプリングエフェメラル”とは、春の短い時間に成長し、初夏の訪れを報せるように、花はおろか葉や茎までも地上から姿を消す植物たちのことをいう。

数が少ない上に春の一時にしか姿を現さないのだから、なかなか出遭うことができない。

さらに、カタクリは、芽生えからの7~8年間は葉を1枚しか展開せず、その後に2葉を広げるようになってようやく花を開かせる。

カタクリは、心ない者によって盗採に遭うことも多いので、見つけた場所は伏せておこう。

20080418 カタクリ初認
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月17日 (金)

タチツボスミレ

20090417tatitubosumire

川場もいよいよ春本番だ。

このブログでリンクを張らせていただいている方々のページでも、次々に春の訪れが披露されている。

友好の森には何種類ものスミレが自生するが、毎年真っ先に可憐な花を見せてくれるのがこのタチツボスミレだ。

淡い薄紫の花を目にすると春の訪れを実感する。

重なり合いながら、次々に開花時期を迎える春の花を追いかけるのは、なかなか骨の折れることだが、毎年の楽しみの一つだ。

20090405 タチツボスミレ(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月16日 (木)

『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』

20090416kutikiniatumarumusihanndobu 鈴木知之:『朽ち木にあつまる虫ハンドブック 』、文一総合出版、2009年初版

出れば買ってしまう文一のハンドブックシリーズに新たな一冊が加わった。

このブログでも度々書いてきたように、森林(やま)には様々な状態の樹が必要だ。
隆々と繁る元気な樹、枯れかけの樹、倒れた樹、土に還ろうとしている樹。
それぞれが役割をもっている。

まさに土に還ろうとしている樹が“朽ち木”だ。

本書では、朽ち木を餌としたり、住処としたりする様々な虫たちが紹介されている。

森林(やま)を総合的に観るためには、朽ち木の存在にも目を配ることが大切だ。

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タネツケバナ

20090416tanetukebana

雪が融けると一斉に葉茎を伸ばし、春を謳歌する植物がある。
写真のタネツケバナもそうした植物のうちの一つだ。

タネツケバナはアブラナ科の2年草。

最近でこそ、農家も田植え用の稲の苗を購入するのが一般的になったが、ほんの少し前までは各戸が苗作りも手がけるのが普通だった。
田んぼの一角や、あるいは専用のスペースで種籾を播き、一定の大きさまで育った苗を田植えに供した。

タネツケバナの名を漢字で書くと“種漬け花”。
苗作りのために種籾を播く前に、水に漬け、発芽効率を高めるのが“種漬け”と呼ばれる作業である。
この作業の適期を報せてくれるのが、この花だった。

写真からはわかりにくいが、大きくてもせいぜい15cmほどの高さにしかならない小さな小さな植物で、茎の先端部分に5~10輪ほど咲く花の一つ一つは直径2~3mmといったところ。

知らなければ見過ごしてしまうようなこの花を、稲作の作業適期と重ねて観た古人の感性には驚くばかりだ。

20090405 タネツケバナの開花(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月14日 (火)

体験教室と養成教室

20090414youseitaikenn_34月4日~5日にかけて、“森林(やま)づくり塾”を開催した。
今回は“体験教室”と“養成教室”の同時開催だ。

“体験教室”は親子連れが主体の教室で、川場村を、森林を、林業を楽しく体験してもらおうという主旨で開催している入門講座だ。

一方の“養成教室”は、15才以上の方を対象とする教室で、年に四回、四季折々の林業作業を理解していただくことを目的に開催している。

今回の教室も、地元の林業家の方や森林組合の職員、地元の婦人グループの方々、世田谷区民健康村のスタッフ等を先生役に迎えての実施となった。

体験教室では、春の森林散策やキノコの駒打ち、植林などに加えて、地元の酒蔵から提供していただいた酒粕を使った甘酒づくりなど、多彩な楽しみを提供した。

また、養成教室では、体験教室の方よりもしっかりと植林や駒打ちなどの作業をこなしていただいた他、植林についての座学も受講していただいた。

体験教室・養成教室あわせて、1才~84才と非常に幅広い年齢層わたる50名あまりが参加してくださり、充実した教室となった。

200904-05 体験教室・養成教室

 

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2009年4月13日 (月)

なにかが写った

20090413nezumi1

さて、問題です。

人知れず夜中も働き続ける自動撮影装置が、4月2日の午前2時53分にストロボを焚きました。
たまにある誤作動かと思いましたが、画像をよく見るとちゃーんと動物が記録されていました。

何が写っていると思いますか?

画面中央のやや左側に小さい小さい動物が写っています。

種の特定までは、この写真ではできませんが、ネズミの仲間が記録されました。

20090413nezumi2 アカネズミかヒメネズミ、あるいはハツカネズミかもしれません。
キツネやタヌキ、テンなどの天敵の目を逃れて胡桃やドングリを探しに来たのでしょう。

こんなに小さくても、ちゃんとしっかり生きています。

彼らも森林(やま)の立役者です。

20090402 ネズミの仲間
(中野地区友好の森)
自動撮影装置

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2009年4月12日 (日)

ニホンミツバチの巣に大事件

20090412nihonnmitubati1

場所は内緒にしておくが、友好の森の中にニホンミツバチの巣がある。
この巣を発見してから、もう10年近くなるが、毎年毎年営巣が続けれられてきた。
同じ群が使い続けるわけはないので、環境がよほど良いのだろう。
分蜂と代替わりを繰り返しながら今に至っている。

4月5日に様子を確かめに出向くと、この巣に異変が起こっていた。
ケヤキの巨木の根元にできた洞(うろ)の中に巣はあるのだが、洞の外に巣の一部が掻き出されていたのだ。

アナグマかタヌキ、もしかしたらツキノワグマの仕業かもしれない。
これまでにも何度か、ケヤキにひっかき傷が付いていたり、洞の周りが掘られていたりしたことはあったが、堅牢な要塞が破られることはなかった。

掻き出された巣を目にしたときには“壊滅か”と心配になったが、巣穴に近づいて観ると沢山のニホンミツバチが、何事もなかったように出入りを繰り返していた。
彼女たちを襲った大事件にもめげずに元気で暮らしているようでホッとした。

20090405 掻き出されたニホンミツバチの巣(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月11日 (土)

アシブトハナアブ

20090411asibutohanaabu

これだけ“ふつう”の虫も珍しい。
ハナアブ科に分類される“アシブトハナアブ”だ。

国内での生息域は、北海道から南西諸島。
生息環境は、山地から都市部までの森林内、農地、公園、人家の庭先まで、およそ至るところ。
成虫の餌も、花なら何でもござれの好き嫌いのない食性。
そのうえ、無雪期にはいつでもお目にかかることができる。
個体数もとても多い。

だからこそ、とても大切な生き物だ。
カマキリにトンボ、クモやカエル、そして多くの鳥たち。
どれだけ多くの生き物を支えていることだろう。

この12~13mmの小さな虫の存在に気づいていると、全国どこにいても冬がいつからいつまでなのかを知ることもできる。

地域的変異も個体変異も確認されていない。
ということは、どのような環境下でも適応可能な優れた躰をもった生き物だということだ。

絶滅寸前の稀少生物にばかり目を奪われていては森林(やま)づくりは成就しない。
ごく当たり前の物事こそが大切だ。

20090405 アシブトハナアブ(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月10日 (金)

ヴェロニカ

20090410ooinunohuguri

小田川地区のリンゴの樹の下が、一面のお花畑になっていた。
数え切れないほどのヴェロニカに混じってカキドオシやヒメオドリコソウ、ホトケノザなど、いずれも小指の先にも満たない小さな小さな花。

がさつな私でさえ、このパステル調の絨毯に足を載せることはできなかった。

20090405 一面の花畑(小田川地区)
RICOH GR DIGITALⅡ

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カケスの受難

20090409kakesu

友好の森の中を歩いていると、捨て切りにしたスギの間伐材の上になにかが散乱していた。
カケスの羽だ。

ノスリやチョウゲンボウのような猛禽に襲われたのか、それとも地面におりて餌をあさっている最中をテンにでも狙われたのか。

私たちの目に触れないところで、こうしたドラマが繰り広げられているのだろうが、その痕跡すら目にすることは少ない。
掃除屋であるシデムシなどがさっさと片付けてしまうからなのだが、これも森林のもつ浄化作用の一つである。

20090404 カケスの受難(中野地区友好の森)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年4月 8日 (水)

キタテハ

20090407kitateha

4月5日、曇り空が午後になって晴れ、このシーズンとしては暖かい日になった。

友好の森の中でキタテハを見つけた。
キタテハは成虫で越冬する蝶なので、この個体も春の陽射しに誘われて舞いだしたのだろう。
大好きな樹液が流れ出すまでもう少しかかるので、カントウタンポポで吸蜜していた。

ずっと以前に聞いた話だが、宿題にタテハチョウの絵を描いてきた小学生に先生が注意をしたのだという。

「よく見て描かなくちゃダメよ。虫は脚が6本でしょ。」

小学生は、虫の脚は6本だという先入観をもたずにきちんと観察して描いていたのだ。

タテハチョウの仲間は、蝶の中で最も進化したグループだといわれ、その成果の一つとして、一対の脚を減らし、4本脚なのだから。

自然を見つめるとき、先入観や思いこみが目を曇らせる。
素直に自然を楽しめばいいのに、ついつい自分の浅薄な経験の中にある“知っていること”を探してしまう。
知らないことに出遭うのは、胸躍る楽しいことなのだから素直に真っ直ぐ見つめたいものだ。

明日からの2日間、260人もの大学生達と川場行きだ。
素直に森林(やま)を楽しんできたい。

20090405 越冬から覚めたキタテハ(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO

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2009年4月 5日 (日)

珍獣現る

20090405tinnjuu

友好の森の外れに仕掛けてある自動撮影装置に珍獣が記録された。

カメラの存在にも気づいているようで、なんともいい笑顔を向けてくれている。

友好の森も随分と春の気配が漂い始めたが、まだ冬毛を身にまとっているようだ。

今後この地に定着していくのかどうか、注意して見守っていきたい。

20090326 珍獣(自動撮影装置)

…顛末は→こちらから

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2009年4月 3日 (金)

オオイヌノフグリ

20090403ooinunohuguri

1cmにも満たない可憐な花を咲かせているのは、ゴマノハグサ科のオオイヌノフグリ。

少し前に紹介した『昆虫の集まる花ハンドブック』をめくっていたら、この花についての面白い話が紹介されていた。

20090403hosohirataabu

この小さな花の花柄は大変細く、なんと、重さが0.03gしかないヒラタアブが乗っても曲がってしまうのだという。
アブは、落ちまいと目の前にある2本突き出た雄しべにつかまるのだが、この雄しべもアブがつかまるとくにゃりと曲がってしまうのだそうだ。
そして、この雄しべが曲がることで、花粉がアブの背中につられる仕組みになっているというから驚きだ。

植物が他の生き物に花粉を運ばせる工夫は、本当に面白い。
よくぞここまでという権謀術数。
足下の小さな小さな世界で繰り広げられる奇想天外な営みに目をやることも、森林(やま)づくりの楽しみだ。

写真上:20090315 オオイヌノフグリ NIKON D300 60MICRO
写真下:20060811 ホソヒラタアブ NIKON D70 28-200

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2009年4月 2日 (木)

ニホンザル

20090401aprilfool2

日付が替わったので、まじめに一枚。

写真は、3月22日に川場湯原地区の太郎から木賊に向かう途中でみかけた光景。

渓流の対岸にニホンザルの群を見つけた。
川を挟んでいるからなのか、サルたちも私たちの存在に気づいているのに、実にのんびり、のびのびとした姿を見せてくれた。

どのサルも、地面に敷き詰められた枯れ葉を一生懸命にかき分け、何かを見つける度に口に運んでいた。
落ち葉の下に潜む虫だろうか。
それとも、落ち葉の下で春支度を始めた植物の芽だろうか。
それとも春のキノコだろうか。

川場村では、そこかしこに春の気配が漂い始めたが、それでもサルたちにはまだまだ過ごしにくい季節なのだろう。
落ち葉をかき分け、木々の樹皮を囓り、目前の春を待ちわびている。

20090322 落ち葉の下を探るサル(川場湯原地区太郎)
NIKON D90 70-300

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2009年4月 1日 (水)

April Fool

20090401aprilfool1

ニホンザルの雌は、おしりの形と大きさによって群のなかでの地位が決定する。
そのため、しばしば写真のような行為が観察される。
おしりの形と大きさを較べるのに、2頭がそれぞれのおしりを付き合わせて競い合うのだ。
成熟した雌の場合、この行為は、ごく短時間ですまされるが、写真の個体のような若い雌どうしの場合、2頭がおしりを合わせるのが難しいらしくしばらく時間がかかる。
まるで若葉マークの初心者ドライバーのように、おそるおそるバックしながらおしりを付き合わせる。

この行為を見た古人が、社会のなかで自分と他者の地位関係を的確に把握しあった関係を表す“尻合い”という言葉をつくり、後に表記を変じて“知り合い”とされたのだという。

だって今日は4月1日

20090322 太郎のサル(川場湯原地区太郎)
NIKON D90 70-300

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