キタテハ
4月5日、曇り空が午後になって晴れ、このシーズンとしては暖かい日になった。
友好の森の中でキタテハを見つけた。
キタテハは成虫で越冬する蝶なので、この個体も春の陽射しに誘われて舞いだしたのだろう。
大好きな樹液が流れ出すまでもう少しかかるので、カントウタンポポで吸蜜していた。
ずっと以前に聞いた話だが、宿題にタテハチョウの絵を描いてきた小学生に先生が注意をしたのだという。
「よく見て描かなくちゃダメよ。虫は脚が6本でしょ。」
小学生は、虫の脚は6本だという先入観をもたずにきちんと観察して描いていたのだ。
タテハチョウの仲間は、蝶の中で最も進化したグループだといわれ、その成果の一つとして、一対の脚を減らし、4本脚なのだから。
自然を見つめるとき、先入観や思いこみが目を曇らせる。
素直に自然を楽しめばいいのに、ついつい自分の浅薄な経験の中にある“知っていること”を探してしまう。
知らないことに出遭うのは、胸躍る楽しいことなのだから素直に真っ直ぐ見つめたいものだ。
明日からの2日間、260人もの大学生達と川場行きだ。
素直に森林(やま)を楽しんできたい。
20090405 越冬から覚めたキタテハ(中野地区友好の森)
NIKON D300 105MICRO
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