イカリソウ
今年もいつもと同じ場所でイカリソウの花に出逢うことができた。
イカリソウは、低山の風通しの良い明るい林内で見ることができるメギ科の多年草だ。
花の形が和船の4本鈎の碇に似ていることからこの名が付けられたが、碇の鈎に見たてられるのは、花びらが袋状になっ部分で“距(きょ)”と呼ばれる器官である。
この距の奥に蜜を溜め、昆虫を呼び寄せている。
虫が停まることのできる足場もないうえに、下向きに花を咲かせ、さらに距の奥に蜜をもつこの植物は、ホバリング(空中停止)ができるほど飛翔能力の高い虫に花粉を媒介させたいという繁殖戦略をもっている。
左の写真にあるように、とても細い花茎と、ややいびつなハート型の葉(小葉)が特徴的だ。
一枚の葉に見えるのは、小葉と呼ばれ、9枚で一枚の葉(複葉)を構成している。
20090509 イカリソウ(中野地区)
NIKON D300 105MICRO
※昨年のイカリソウは→こちらから
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