袋角
近すぎてストロボでテカってしまっているが、面白いものが写った。
頭部から袋角(ふくろづの)を生やしたニホンジカのオスだ。
ニホンジカは、秋に恋の季節を迎え、“カィーヨ”とか“フィーヨ”とか聞こえる声でオスがメスを誘う。
この声は“ラッティング・コール”とよばれている。
その時に、充分に成長したオスは、三叉四尖(さんさよんせん)の角を誇らしげに振るいながら恋の相手を求めるのだ。
立派な角は、時にはオスどうしの争いの時にも使われるが、主な用途はメスに見せつける装飾具なのだ。
その証拠に、立派な角が完成するのは秋の発情期の直前なのである。
雪解けの頃に前年の角を落とすと、すぐに“袋角”の形成が始まる。
袋角というだけあって、ビロードのような毛に覆われた革袋に包まれている。
内部には、血管も汗腺も通り、血流によってカルシウムが運ばれ、沈着し、次第に大きく堅く育っていく。
9月頃になると、袋の中には立派な角の準備が整い、立木などに擦りつけながら袋を刮ぎ落としていく。
僅か4~5ヶ月の間に、長さにして40~50cmもの角を成長させるのだから驚きだ。
手元の記録では、10月12日にすっかり角のできあがった個体を確認している。
20090529 袋角を生やしたニホンジカ(友好の森)
自動撮影装置
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コメント
おす:「だからあ、痒くないてばあ!全然痒くないてっばあ!ともかく立派だべ!」
ですな。
投稿: くま | 2009年6月16日 (火) 00時26分
めす :「えっ、まじ?痒いのおさまったん?」
続けない方がいい?続いちゃうけど・・・。
投稿: ねーね | 2009年6月15日 (月) 15時06分
ねーねさん!
めす:「立派な角だけど、痒いのか・・・」
おす:「あっ!もう痒くない!痒くない!痒くなくなった!」
って感じかな!
投稿: くま | 2009年6月15日 (月) 12時45分
おす:「かぃ~よ。かぃ~よ。」
めす:「立派な角だけど、痒いのか・・・」
ってな会話どぉ?
投稿: ねーね | 2009年6月15日 (月) 12時34分