『リンゴが教えてくれたこと』
木村秋則:『リンゴが教えてくれたこと 』、日経プレミアシリーズ、(2009年初版)
“リンゴは薬で作る”といわれるなか、著者が無施肥、無農薬でリンゴ生産に挑戦し、見事に成功した顛末は『奇跡のリンゴ』に紹介され、多くの生産者と消費者を瞠目させた。
本書は、木村さんが新たに書き下ろした半生記である。
氏が無農薬でのリンゴ生産を志してから11年目にして初めて、リンゴが実をつけた。その間、9年間もの無収入期間さえも経験した。
「自然を見る、それも長く観察するということは、百姓仕事にとって一番大事なことです。」
「今の農業は観察する力を失っています。」
氏が、“自然栽培”とよぶ生産方法(理念)は、徹底して自然を見つめることに要諦があるという。
「若い人は農業が嫌いではありません。これまでの農業に魅力を感じなかっただけです」と断言する氏の言葉はとても重く、様々なことを考えるきっかけをくれたように思う。
農業に、林業に、農村に、山村に、森林(やま)に関心を持つ人々に一読を勧めたい一冊だ。
| 固定リンク
「森林づくりお薦めの新書2009」カテゴリの記事
- 『冬虫夏草ハンドブック』(2009.06.13)
- 『リンゴが教えてくれたこと』(2009.06.04)
- 『オトシブミハンドブック』(2009.05.18)
- 『朽ち木にあつまる虫ハンドブック』(2009.04.16)
- 『昆虫の集まる花ハンドブック』(2009.03.28)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
かわばっ子さん!
こんばんは!
実は、本日川場村にお邪魔しておりました!
梅雨前の晴天に迎えていただいてのんびりさせていただきました!
木村さんのお話。
興味ありますよね!
リンゴの村である川場村の方々にも、是非講演を聴いていただきたいですね!
投稿: くま | 2009年6月 7日 (日) 23時04分
りんご農家でない私も興味あります。沼田にやってくるのですか!!
2年位前にTVで見て、愛読書ビーパルに登場、近頃は本屋さんや新聞にもと、目にする機会も多くなりました。りんご作りは、年1回しか試せないというのが印象的な話しでした。農家ってそうなんだなァ〜と気づかせていただき、苦労を改めて感じました。
投稿: かわばっ子 | 2009年6月 7日 (日) 22時12分
Berryさん!
こんばんは!
木村さんの講演!聴きたいなあ!
旦那君に「講演聴く前に読むよーに!」とお伝え下さい。
本当にいい本ですよ!
投稿: くま | 2009年6月 6日 (土) 21時52分
木村さん、今度沼田にもいらして下さって
講演があるそうですよ♪
旦那君は早速申し込んでました
投稿: Berry | 2009年6月 6日 (土) 21時28分