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2009年7月 4日 (土)

カウンターアソールト

20090704kumayoke1

川場村にはツキノワグマも棲息している。

ツキノワグマは本来臆病な動物で、自ら人を襲うことはまず無い。
人どころか、他の動物を襲って食べることすら殆どないといわれている。

それでも、残念なことに毎年のように人が襲われて重傷を負う事故が起こっている。
特に、この時期は子連れのクマが出歩く時期なので注意が必要だ。
人間の怖さを理解できていない小熊は警戒心が薄ので、人間の活動域に踏み込んでしまう。
小熊は、まるで縫いぐるみのように可愛らしいので、迂闊な人間が近寄っていってしまったりすると母熊は小熊を守るために必死の行動をとることになってしまう。

野生動物と人間の不用意な接近遭遇は、お互いに不幸な結果を招くことが多い。
互いの間の正常な緊張関係を保つことが重要だ。

写真のスプレー缶は、“カンターアソールト”というクマ撃退用品である。
唐辛子の辛み成分であるカプサイシンが混入されていて、強烈な効果をもたらすという。

この製品は、檻で捕獲されたクマの学習放獣などの際にも用いられている。
学習放獣とは、捕獲したクマに様々な方法で「人間は怖い」ということを憶えさせてから放つ方法である。
動物写真の第一人者である宮崎学氏などは、氏が設置している自動撮影装置に、学習放獣されたクマが繰り返し記録されることや、何度も同じ個体が檻に捕獲されることから、クマが人間を怖れなくなっており、そのうえ、学習放中によって人間に恨みをもつ個体が増加しているのではないかと警鐘をならしている。

そうしたことを考えると、気安く使うわけにはいかない道具なのだが、森林(やま)のなかで様々な活動を実施している私などが、クマとの接触事故を起こすわけにはいかないのでこうした道具も持参する必要がある。
私のような立場の者が接触事故に遭ったりすれば、人間にとっても、クマにとっても不幸な結末を招くことは目に見えているからだ。

ツキノワグマとはどういった動物なのか勉強を怠ることもできない。
人々が元気に働く村をつくることが不幸な事故に対する一番の予防策でもある。

それにしても、この製品の効能書きは凄まじい。
“用途”として「ツキノワグマ、ヒグマ、ホッキョクグマ、ネコ、サル、イノシシ、ライオン、アフリカ象、バッファローなどの哺乳動物を撃退する」とあるのだ。

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コメント

ねーねさん!
こんばんは!

アナコンダなんかには効かない気が(なんとなく)します。

投稿: くま | 2009年7月 5日 (日) 23時38分

“すとろんが~”
川場村にライオンが出なくてよかったね☆
書いてないけど、
トラとかオオカミとかアリクイにもきくぜ!(たぶん)

投稿: ねーね | 2009年7月 5日 (日) 23時34分

ふじさん!
こんばんは!

ずーっと以前、学生時代の大家さんちのワンコの鼻にキンカンを塗ったのは私です…
鼻の皮がすりむけて、血が滲むまで地面に鼻を擦りつけて苦しんでいました…
二度としません!

カウンターアソールト。
使いたくないなあ…

投稿: くま | 2009年7月 5日 (日) 23時34分

使わなくて済めば良いですね。
うちでは、猫に噛まれそうになったら、
近江兄弟社メンタームを嗅がせます。

投稿: ふじさん | 2009年7月 5日 (日) 16時06分

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