後山のカモシカ親子
明日からカモシカの生息状況の調査のために再び後山に入ることになった。
梅雨を挟むこの一月ほどの間に、木々も葉を繁らせ、林床の草丈もずいぶんと高くなっている。
カモシカたちはどうしているだろうか。
後山には、動物の体温を検知して自動でシャッターを切る撮影装置を複数台導入しているのだが、この自動撮影装置(センサーカメラ)の記録から見る限り、とても興味深い状況が明らかになってきた。
川場村に棲息する、中・大型の哺乳動物のうち、ツキノワグマやイノシシ、ニホンジカといった動物が全く記録されないのだ。
後山に自動撮影装置を設置したのが昨年の11月なので、夏から秋にかけての調査はこれからなのだが、少なくとも冬から春にかけてのシーズンには、これらの動物が後山を利用していないということは云えそうである。
後山に、これらの動物がいない理由が見えてくれば、野生動物による農林業被害を防ぐヒントなども得られるかもしれない。
また、他所に較べてカモシカの生息密度が濃いことも後山の特徴だといえる。
カモシカが多いことと、前述のような動物がいないことの間には、何か因果関係があるのだろうか。
こうした点についても継続した調査の結果から見えてくるかもしれない。
写真は、後山内のヒノキの人工林内での一枚。
おそらく親子であろう二匹が間をおいて見つめ合っている。
歩みの遅い我が子を、先に行った母親が振り返りながら待っている図であろう。
20090613 カモシカの親子(後山)
自動撮影装置
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