ニホンジカの母子
一月ほど前の写真。
ヒロイド原でニホンジカの親子が記録された。
川場村では、数年前まで殆ど見ることの無かったニホンジカだが、近年の寡雪傾向のなかで個体数を増やしている。
今のところ、川場村では深刻な農作物被害などは聞いていないが、これからどうなっていくのだろうか。
これまでいなかった動物なのだから駆除するというのも短絡的すぎる。
暖冬や寡雪の影響は、植物にも、昆虫にも、ありとあらゆるところに表出するはずだ。
植物の種組成も変わるだろうし、それに連鎖して全てが影響を受ける。
逆に言えば、どこか一部だけが変化したとすれば、それは不健全な状態であるはずだ。
ある生物が生態系の中で担う役割を専門用語で“ニッチ(生態的地位)”という。
くだけた言い方をすれば、自然のなかでその生物が棲息・生存を許された居場所ともいえる。
川場村でのニホンジカのニッチを見極めることも、私たちの森林(やま)づくりに課せられている。
20090725 ニホンジカの母子(ヒロイド原)
自動撮影装置
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