ミヤマカワトンボ
川場村は、その名のとおり河川に恵まれた村だ。
村内に流れる川はすべてその源流を村内にもち、流量、水質ともに安定している。
上州武尊山の懐に立地し、豊かな森林が育む水が川の源となっている。
小学生たちにそんなことを肌で感じてもらいたくて、村を貫流する薄根川を訪ねた。
冷夏と長雨にたたられて、今年の川場村は昆虫がとても少ないように思う。
けれどこの日は久しぶりの快晴で、ポカポカと暖かな陽射しの中でミヤマカワトンボが日向ぼっこをしていた。
初夏から秋まで川辺をゆらゆらと翔ぶこのトンボは、“深山”という名のわりにはあまり奥深い山中には生息せず、低山を縫って流れる川でお目にかかることができる。
産卵時には雌が全身を水の中に沈め、水中に没した流木や朽ち木に産卵するため、三面護岸で覆われたような川では子孫を残すことができない。
全身が金属光沢をもち、とても美しいトンボだ。
20090805 ミヤマカワトンボ(川場中学校前・薄根川)
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コメント
ミヤマカワトンボの雄の腹は金属光沢で緑色に輝き奇麗です。
雌の翅の先端には白い偽縁紋がありました。
翅が真っ黒いハグロトンボとは別種であることが分かりました。
投稿: itotonbosan | 2014年2月 4日 (火) 15時54分