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2009年9月27日 (日)

ほたる川

20090927hotarugawa

川場村内の天神地区には、昔ながらの用水路が流れている。

今から約13年前に、地区の有志が集まり“ホタルを育てる会”を結成し、用水路の整備を行ってきたのだそうだ。

ホタルといえば、きれいな川のシンボルのように扱われることが多いが、もっともポピュラーなホタルであるヘイケボタルやゲンジボタルは、実は人里の生き物である。

ホタルの幼虫はカワニナなどの淡水生巻き貝を食べて育つのだが、こうした巻き貝は適度に汚れた川にしか棲息しないのである。
ときどき米のとぎ汁や野菜カスなどが流れ込んだり、畑の被覆(マルチ)に使われた稲藁が流されたりするような川を好んで棲息する。

“汚れた川”といっても、合成洗剤や農薬が流れ込むような汚れ方ではない。
自然由来の素材に多くを依存して営まれる人間の生活による“汚れ”方が必要なのだ。

「水清くして魚棲まず」というが、「水清くしてホタル棲まず」である。

自然の保護を唱えるとき、地域の人々の生活や、それを支える生産が蔑ろにされたり、ときには敵視されたりすることもある。
20年ほど前と比較すれば、こうした傾向が若干和らいだのも事実だが、それでもまだまだ類似した言動に出会うことも多い。

ホタルの保護は、人と自然が織りなしてきた文化と歴史を守り続けるためのシンボルとして意味を持つ。

このような活動が、地域に住み、地域で生産を続ける人々の手によってなされていることがとても嬉しい。

20090904 バイカモの花が咲くほたる川(天神地区)
NIKON D300 70-300

※とても残念なことなのだが、Web上のこうした記事から現場を探し、僅かな小遣い稼ぎのために現場を蹂躙する人々がいる。
そのため、ホタルの乱舞するシーズンも、バイカモの可憐な花が咲く時期も過ぎてから紹介することとした。

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コメント

…さん

温かなコメントをありがとうございます!
これからもいろいろ発信させていただきますね!


投稿: くま | 2009年10月 1日 (木) 21時44分

本の出版、おめでとうございます!

くまさんのブログには、
いつもきれいな写真と深い文章があり、
見るたび私の頭は栄養をもらっています。

今回バイカモの記事が載り、
私の通う森にもバイカモの繁茂する池があるので、
うれしくなりコメントしました。

相変わらずご多忙かと思いますが、
お元気でいてください。

投稿: | 2009年10月 1日 (木) 19時58分

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