オオチャバネセセリ
クズの花にオオチャバネセセリが訪れた。
クズの花はグレープジュースの香りがする。
触れればその香りが手に移るほどのしっかりとした香りだ。
クズは林業関係者には忌み嫌われる蔓植物だが、自然界では弱った樹木を速やかに枯死に向かわせ、森林が新たな世代へと移る手助けをするという大切な仕事をしている。
人工林は、人間がつくった不自然な存在であるので、手入れを怠るとすぐにクズに覆われてしまうが、様々な樹種で構成される雑木林がクズに覆われることはまずない。
そうした自然の仕組みに学ぶことは多い。
しかし一方で、木材生産も重要な仕事である。
近年、“複層林施業”だとか“針広混交林施業”だとかが脚光を浴びているが、我々の生活に欠かすことができない木材生産のためには、単一樹種の一斉造林がやはり有利なのだ。森林(やま)の伐採現場から木材を搬出する仕事を経験したことがあれば、すぐに分かるはずだ。
森林(やま)の中から木材を引っ張り出す仕事がどれだけしんどい仕事であることか。
クズを邪魔者として見るか、森林の世代交代に必要な存在として見るか、難しいところである。
NIKON D300 105MICRO
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コメント
くろださん!
こんばんは!
勝手に送りつけまして失礼いたしました。
是非ご覧戴きたくて!
川場って本当に良いところですよね!
投稿: くま | 2009年9月26日 (土) 21時35分
くまさん、こんにちわ
『森林づくりの四季』が届きました~


ありがとうございます
ページをめくっているうちに
なんだかドキドキしてきて
森林に行きたくなります
投稿: くろだ | 2009年9月26日 (土) 16時41分