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2009年10月11日 (日)

ゲンノショウコの種子散布

20091011gennnoshoukoゲンノショウコはフウロソウ科の多年草。
わが国では、北海道から九州に至る全国の山野で見ることができる。

開花期は夏から秋遅くまでだが、秋にはいると種子を実らせる。

植物は、その自生域を拡大するために、種子や鞘、果実などに様々な工夫を凝らしている。

鳥や動物などに種子を運ばせるもの(動物散布)、雨滴や水流に運ばせるもの(水散布)、地球の重力を利用するもの(重力散布)など、実に多彩で巧妙な繁栄の戦略をもっている。

その中でも興味深いのが、本種をはじめとするフウロソウ科や、ツリフネソウ科、カタバミ科などの植物が編み出した“自動散布”とか“機械的散布”とか呼ばれる方法だ。

この“自動散布”という方法は、鞘の乾湿による形状変化などを利用して種子を弾き飛ばすというもので、いわば種子ロケットの発射台を備えているような方法である。

一番上の写真は、ゲンノショウコの受粉後の花であるが、この後に花弁が枯れ落ち、二番目の写真のようになる。
とがった褐色の部位が“発射台”であり、緑の萼の上に5つある卵形のものが種子である。
種子の成熟を待って、条件が揃うと“発射台”が勢いよく5つに裂け、その力で種子を2~3mも跳ね飛ばすのだ。

一番下の写真は、種子を跳ね飛ばした後の“発射台”。
一つ一つは、投石機と同じような形状と仕組みをもっていることが分かる。

可愛らしくガッツポーズをとっているようにも見えるこの姿を御輿の飾りに見たてて“御輿草(みこしぐさ)”という別名でも呼ばれている。

小指の爪ほどの小さな部位に精巧な仕組みが備わっていることには驚かされる。

20091011 ゲンノショウコの種子散布(中野地区)
NIKON D300 105MICRO

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