小悪魔
ヒロイド原のすぐ近くに野生動物の気配がとても濃い一画がある。
少しの間じっと息を潜めていると、カラの混群が訪れた。
自動撮影装置も仕掛けてあるのだが、今日の一枚は、自動撮影装置のものではなく、300mmレンズの手持ちで撮影。
林内は日中でも薄暗く、おまけに見上げるようなアングルなので逆光と手ブレに泣かされながらようやくパシャリ。
結局あまり写りの良い写真にはならなかったけれど、あまりに可愛いのでご紹介を。
さて、この小さな小鳥はカラの仲間で“エナガ”という。
春から夏の繁殖期を過ぎると他の小鳥たちと“混群”を形成する。
異種の鳥が集まって混群をつくる理由は良くはわかっていないが、群れることで天敵生物を発見しやすくなるのではないかと考えられている。
秋になり木々の葉が落ち、小鳥たちが隠れられる場所が少なくなることで鷹などの捕食者に狙われる確立が高まると、かたまって過ごすことで、外敵を見つける“目”の数を増やしているのではないかというわけだ。
混群には、このエナガの他には、シジュウカラやヤマガラ、コガラ、ゴジュウカラなどのカラ類の他、小型のキツツキであるコゲラや、メジロなども混じることが多い。
それにしても、このエナガ。
ムクムクした躰で、いつもおかしな恰好をしている。
逆さまにぶら下がったり、小首を傾げたり、チョコチョコと跳ねまわったり。
スズメよりも遙かに小さい躰で愛嬌を振りまき続ける。
知らん顔をしていると近づいてきて可愛いしぐさで気を惹くし、それならばと、カメラを向ければ木の裏に隠れてしまう。
森林(やま)の小悪魔に翻弄されるのも楽しいものだ。
20091120 エナガ(友好の森)
NIKON D90 70-300
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