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2009年11月の17件の記事

2009年11月30日 (月)

小悪魔

20091130enaga

ヒロイド原のすぐ近くに野生動物の気配がとても濃い一画がある。
少しの間じっと息を潜めていると、カラの混群が訪れた。
自動撮影装置も仕掛けてあるのだが、今日の一枚は、自動撮影装置のものではなく、300mmレンズの手持ちで撮影。

林内は日中でも薄暗く、おまけに見上げるようなアングルなので逆光と手ブレに泣かされながらようやくパシャリ。
結局あまり写りの良い写真にはならなかったけれど、あまりに可愛いのでご紹介を。

さて、この小さな小鳥はカラの仲間で“エナガ”という。
春から夏の繁殖期を過ぎると他の小鳥たちと“混群”を形成する。

異種の鳥が集まって混群をつくる理由は良くはわかっていないが、群れることで天敵生物を発見しやすくなるのではないかと考えられている。
秋になり木々の葉が落ち、小鳥たちが隠れられる場所が少なくなることで鷹などの捕食者に狙われる確立が高まると、かたまって過ごすことで、外敵を見つける“目”の数を増やしているのではないかというわけだ。

混群には、このエナガの他には、シジュウカラやヤマガラ、コガラ、ゴジュウカラなどのカラ類の他、小型のキツツキであるコゲラや、メジロなども混じることが多い。

それにしても、このエナガ。
ムクムクした躰で、いつもおかしな恰好をしている。
逆さまにぶら下がったり、小首を傾げたり、チョコチョコと跳ねまわったり。
スズメよりも遙かに小さい躰で愛嬌を振りまき続ける。

知らん顔をしていると近づいてきて可愛いしぐさで気を惹くし、それならばと、カメラを向ければ木の裏に隠れてしまう。
森林(やま)の小悪魔に翻弄されるのも楽しいものだ。

20091120 エナガ(友好の森)
NIKON D90 70-300

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2009年11月27日 (金)

野生動物とのつき合い

20091127kumatyuui

川場村にはクマがいる。
世界的には、アジアクロクマに分類されているツキノワグマである。

野生動物の調査のために仕掛けてある自動撮影装置(センサーカメラ)にも、ときどき記録されている。
自動撮影装置の記録によれば、早朝と夕刻に活発に活動をしているようだ。

早朝はともかく、夕刻は、かつて“逢魔刻(おうまがどき)”と呼ばれていた。
読んで字のごとく、“魔に逢う時間”である。
日中の明るさに慣れた目が暗さに対応できず、事故などが起きやすい時間帯だといわれており、実際に交通事故なども多発する時間だといわれている。

自然がごく身近にあったかつての生活でも、道を踏み外したり、植物の棘で目を突いたりと、注意を要する時間帯だったのだろう。
そして、そのなかには、野生生物との不幸な接近遭遇も含まれていたに違いない。

河童に“尻こ玉”をぬかれたり、幼い子が神隠しにあったりするのもこの時間帯が多かったようだ。
河童の話は、川の中の急流や深みに気付かずに溺れることに注意を喚起することに加え、水場にやってきた野生動物との不幸な遭遇を避ける智恵だったのかもしれない。
また、神隠しは、農作業の最中に田畑の傍で遊ばせていた幼児が、野生動物によって連れ去られ、食べられてしまうような事故があったからだと考えられている。

林業者や猟師など、森林(やま)を仕事の場とする人々が、仕事は異なれど必ず柏手を打ってから森林に入っていくのも、野生生物との不幸な接近遭遇を避けるために、人間の存在を報せる行為であったように思う。

もうすぐクマたちが冬眠に入る頃になった。
冬眠前のクマたちは、厳しい冬を乗り切るために栄養を付けることに懸命で、人里にもおりてくる。

クマの存在は、豊かな森林(やま)の証明である。
クマを護りつつ、事故や被害を減じていくのも、森林(やま)づくりに関わる人間の責任である。

20091120 熊出没注意の看板(21世紀の森)
NIKON D90 70-300

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2009年11月25日 (水)

くるい咲き

20091125tatitubosumire

一週間ほど前にヒロイド原を散歩していると、すっかり枯れ葉色に染まった新植地で可愛らしい花を見つけた。

本来は春の花であるタチツボスミレだ。
辺りを見まわしても、この一株以外に花をつけている個体はない。
こうしたことは植物の世界にはままあることで“くるい咲き”といわれている。

ごくごく局所的な気候の変化を専門用語では“ミクロ・クリマ(微気候)”というが、気候の変化以外にも様々な偶然が重なって、このスミレは春が来たのだと勘違いをしたのだろう。

もしこれが、もっと広範囲にわたって、多くの個体がこの季節に花を咲かせるようならば注意が必要だ。
深刻な気候変動や異常気象の可能性を疑う必要があるからだ。

20091120 タチツボスミレのくるい咲き(ヒロイド原)
NIKON D300 105MICRO

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ニホンジカの角

20091124sikanotuno

ニホンジカの角が形成される仕組みについては以前にも紹介したが、今回は角の成長について。

雄鹿は、栄養状態さえ良好であれば、生後2~3年目くらいから頭部に一対の角を戴き始める。

初めの年は“ゴボウ角”と呼ばれる枝分かれのない一本角が生えてくる。
そして、翌年は2つに分岐した角。その翌年は3つの分岐を持った角。そしてさらに翌年くらいになって、ようやく“三叉四尖”とか“フォートップ”とか呼ばれるような立派な角を持つようになる。

上の写真は充分に成熟した雄鹿、下の写真は、枝分かれこそしているものの、まだ貧弱な角しか持たない若い個体である。

奈良県の公園などで、ごくたまに鹿の角に突かれて怪我をする人がいるようだが、その多くは枝分かれした立派な角ではなく、ゴボウ角によるものだという話を聞いたことがある。

一般には、野生のニホンジカによる刺傷事故など聞いたことがないのだが、奈良のように人馴れした鹿が、しかも高密度で棲息する地域ではそういった事故も稀にあるようだ。

ゴボウ角の方が立派な角よりも攻撃能力が高いとしたら、繁殖行動においても有利に働きそうなものであるが、どうやらそうではないらしい。
枝分かれした大きな角を持つ個体の方が圧倒的にモテるのだという。
やはり、彼らの角は武器としてではなく、ディスプレイ装置としての機能が優先されているのだ。

恋のシーズンを終えた彼らは、今頃冬越しのための栄養を付けるべく必死で食料を漁っていることだろう。

写真上:20091026 三叉四尖の立派な角を持った雄鹿
写真下:20091027 いまだ貧弱な角の若鹿
自動撮影装置

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2009年11月24日 (火)

ツルウメモドキ

20091123turuumemodoki

冬の気配が増すなかで、ツルウメモドキの実が際立っていた。

ツルウメモドキはニシキギ科の落葉低木。
“ツルウメモドキ”という名は、モチノキ科の“ウメモドキ”に似ており、蔓性植物であることから名付けられたのだが、そもそも“ウメモドキ”からして“ウメ(バラ科)”に似ているということでその名が付けられたのだから複雑である。

他の樹木に絡みついて成長するので、夏の間は目立たない存在なのだが、冬が近づき木々が葉を落とす頃になると急に存在感をます植物だ。

じつは、この植物の花の写真を撮らなければと思いながら、もう3~4年になるのに一枚も撮影できていない。
冬期に鮮やかに稔る実を目にすると、次は花をと思うのだが、花の季節には忘れてしまっている。
5~6月に葉腋に淡緑色の可愛い花をつけることは知っているのだが、先に挙げたような理由でついつい見落としてしまうのだ。

本種の英名は、“Oriental bittersweet”。
“bittersweet”とは、甘くて苦い恋の感情表現などに使われる言葉だが、命名の真意はわからない。

来春こそは忘れずに花を見つけよう。

20091120 ツルウメモドキ
NIKON D90 70-300

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2009年11月21日 (土)

闘い

20091121tatakau

10日程前の雨の晩。
ヒロイド原では、2頭の雄鹿が己の尊厳をかけた闘いを繰り広げていた。
角を突き合わす乾いた音が、闇の中で雨音にもかき消されずに辺りに響いていたに違いない。

秋の足音を聞く頃から冬の入口までの季節、雄鹿は餌を摂ることすら忘れて伴侶を捜し求める。
その間に、体重を20~25%も減らすのだという。

草食動物であるニホンジカは、元来争うことを好む動物ではない。
それは繁殖期でも変わることはなく、雌を呼ぶ声(ラットコール)や体格、角の大きさと形、それに攻撃的に見える行動などを見せつけることで、雌を誘うと同時に、他の雄に対しては肉弾戦以前に勝負が決するように働きかけるのだ。

実際に雄どうしが角を突き合わせての闘いになるのは、それでもなお勝負がつかないときだけなのである。
だからこそ、闘いを始めた雄どうしは実力が伯仲し、見応えのある闘いとなる。

そろそろ彼らの恋の季節も終わりを告げたことだろう。

笛を吹くような雄鹿の声を聴かなくなると、森林(やま)には冬が訪れる。

20091112 角突きをする二頭の雄鹿(ヒロイド原)
自動撮影装置

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2009年11月20日 (金)

滝の沢茶屋

20091120takinosawatyaya_2久しぶりに仕事抜きで川場村を楽しんできた。

一人気ままに車を走らせ、気が向いたところで車を停めてぶらぶらと散策。

たまにはこんな時間もないと川場村の良さが見えなくなってしまう。

昼食は、天神地区にある“滝の沢茶屋”の“天麩羅付蕎麦”。

石臼挽き自家製粉、手打ちの蕎麦をうつのも、茹でるのも、晒すのも、村内有数の名水だ。

挽きぐるみの蕎麦は独特の食感で、あっさりとしためんつゆによく合っている。

今年は、冷夏と長雨が祟り、全国的にソバが不作だった。

利根沼田地域では、1反(10a)当たり6俵ほどが平年作なのだそうだが、今年は、なんと1反当たり1俵ほどの収量しかなかったそうだ。
そして、収量の多い年ほど良質のソバが収穫できるものなので、今年は質・量ともに不作だと聞いた。

秋の新蕎麦を楽しみにしていたのだが、こんな年は無理して新蕎麦を食べるよりも、適切に保管された春蕎麦の方が美味しいものだ。

静かな店内でゆっくりと美味しい蕎麦を楽しんできた。

森林(やま)が育んだ水が美味しい蕎麦を食べさせてくれる。

20091120 “滝の沢茶屋”(天神地区)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年11月17日 (火)

“こどもやまづくり教室”説明会

20091117setumeikai212月26日から3泊4日の行程で実施する“こどもやまづくり教室”と“川場まるごと滞在記”の説明会を実施した。
東京都世田谷区にある“シャレナードホール”を会場に、参加者とその保護者、約60名を迎えての開催となった。

“こどもやまづくり教室”は世田谷区と川場村の小学校4~6年生を対象に実施する教室で、子ども達に川場村の森林を味わってもらい、小学生でもできる森林(やま)づくりを進めるための教室である。

一方の“川場まるごと滞在記”は、同じく、世田谷区と川場村の中・高校生を迎えて実施する教室で、農家体験や林内作業、自然観察などを通じて、森林(やま)を理解してもらうことが目的の教室だ。

どちらも、世田谷区民健康村や世田谷区役所、川場村役場の職員、大学生達などがスタッフとなり続けてきた。

現地の様子や必要な持ち物、教室の主旨などを参加者に伝え、安全で充実した教室を実施するために欠かすことのできない説明会である。
楽しい雰囲気のなかで、皆真剣に説明を聞いてくれていた。

近い将来、森林(やま)づくりの立役者になってくれるであろう子ども達に、今年も充実した体験を提供したいものだ。

20091117setumeikai1

20091117 世田谷での説明会(世田谷区三軒茶屋)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年11月14日 (土)

後山にパンダ!?

20091114kamosika1

後山に仕掛けてあるセンサーカメラ(自動撮影装置)に、あの笹を食べる白黒のやつが記録された。
四肢と頭部が黒く、胴が白い。

パ、パンダ…!?

そんなわけはない。
ニホンカモシカである。

それにしても、後山に棲息するカモシカは、全身が灰白色のものから、ほとんど真っ黒なもの、そしてこの個体のようにパンダ柄のものまで体色がバラエティーに富んでいる。

後山のような狭い範域に多数の個体が棲息することも不思議なのだが、単に個体数が多いばかりではなく、遺伝的な多様性も確保されているということなのだろうか。

後山の野生動物について、その棲息種数や個体数などを把握したくて始めた調査も、そろそろ一年が経とうとしているが、まだまだ不明なことが多い。
もう少し継続して見つめていきたいと考えている。

20091114kamosika2

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2009年11月11日 (水)

ベニシジミ

20091111benisijimi

ベニシジミは、一年中、そしてどこでも見かける普通種だ。
でも、普通種だからってバカにしたものでもない。
写真の個体のように、鮮烈なオレンジ色が目を惹く。

幼虫はスイバやギシギシなどタデ科の植物を食べて育つ。
タデ科の植物はシュウ酸を多く含み、酸っぱい味がするものが多いのだが、ベニシジミの幼虫は酸っぱいもの好きなのだろうか。

越冬は幼虫や蛹でする蝶なので、この個体は来春を迎えることはない。
そのことを知っていると、少し寂しい気持ちになる。

ベニシジミの成虫(蝶)を見かけなくなると、いよいよ本格的な冬がやってくる。

20091017 ベニシジミ(天神地区)
NIKON D90 70-300

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2009年11月 9日 (月)

コバネイナゴ

20091109kobaneibnago

秋の深まりとともに、川場村で出遭うことができる昆虫が少なくなってきた。
そんな中で、冬の訪れギリギリまで目にすることができるのがこのコバネイナゴだ。

イナゴは、漢字で書くと“稲子”
文字どおりイネ科の植物を食べて育つ。

当然、イネの害虫としての悪名も馳せてきた。
出穂直前のイネに、一株あたり0.8匹以上のイナゴがいると米の味や収量に影響が出るといわれている。

北海道から南西諸島まで広く分布する昆虫だが、戦後から使用量が激増した農薬の影響でその数を減らし、現代の若い農業者はイナゴがイネの害虫であることを知らない者も少なくないようだ。
最近では、休耕田の増加や農薬の使用量を控える傾向が強まったために再びその数を増やしつつある。

土中に生み付けられた卵で越冬し、5月中下旬に孵化。
7月くらいには成虫となる。

佃煮などにもなり、農山村の貴重なタンパク源となっていた昆虫である。
到来が予想されている深刻な食糧難に際して“昆虫食”の見直しが検討されているが、さしずめこの虫などはその筆頭候補だろう。

20091017 コバネイナゴの雌雄(中野地区)
NIKON D300 105MICRO

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2009年11月 7日 (土)

ご紹介いただきました!

20091107hon

このブログから、一冊の小さな本が生まれたことは既にお知らせしました。

嬉しいことに、日頃からお世話になっている方々がそれぞれのブログで本の紹介をしてくださっています。

それぞれに川場村や森林を大切に思ってくださっている方々です。

お一人目は、群馬県をこよなく愛す“こにタン”さん。
“グッドぐんま2”というブログでご紹介下さいました。

そして、素敵なカフェを営む“Berry”さん。
ブログ“果樹園とカフェ TiA☆Tree”でご紹介下さいました。

それから、いつもとびっきり美味しいお蕎麦を出してくださる“蕎麦 和太奈部”の“あずきの芽”さん。
ブログ“心の中のちいさなひかり”でご紹介下さいました。
今回、上に添えた写真もこちらのお店で撮らせていただきました。

拙い一冊を、それぞれの方々から素敵にご紹介いただいています。
心から感謝です。
本当に嬉しく思います。

ありがとうございます!

20091004 “和太奈部”さん(谷地地区)
RICOH GR DIGITALⅡ

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2009年11月 6日 (金)

歳月

20091106huruishasinn

今回は、ちょっと古い写真をご披露。
2000年の8月におこなった“キッズ・キャンプ”での一枚。

あれよあれよという間に、9年の歳月が流れた。

写真に写っているのは、川場村立川場小学校の4~6年生達。

森林(やま)づくりを目的に友好の森を訪れる人々が宿泊をしたり、地元の人々との交流をはかったりするために建設された“森の村”という施設がある。
その施設を巡るように配置された林内遊歩道を最初につくってくれたのが“キッズ・キャンプ”の参加者たちだ。

男女11名の参加者たちが、鍬やスコップを手に森林(やま)の中に階段をつくったり、散策のコースを考えたりしてくれた。

川場の子どもたちの天真爛漫さ、逞しさに元気をもらった3泊4日間だった。

皆でつくった散策路は、未だに現役で、多くの方々が森林(やま)に親しむサポートをしてくれている。

このときの参加者たちも既に成人し、なかには私達の教室を手伝ってくれているメンバーもいる。
つい昨日のことのようだが、月日は流れているのだ。

200008 “キッズ・キャンプ”の参加者たち(友好の森)

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2009年11月 5日 (木)

かまぎっちょ

20091105kanahebi

川場村では、11月に入るなり初雪を迎えたが、“かまぎっちょ”は無事冬眠することができただろうか。

“かまぎっちょ”とは、ニホンカナヘビを指す川場村の方言である。

日本固有種で、全国に分布し、一般に馴染み深いことから様々な呼び名で呼ばれているようだ。
ペロちゃん、カガミッチョ、カガメッチョ、カナゲッチョ、カナチョロ、カナメッチョ、カナンチョ、カネチョロ、カマゲッチョ、カラメッチョ、チョロカゲ、トカゲ等々、地域や年代によって多様に呼ばれ、親しまれてきた。

“カナヘビ”とは“愛蛇”の読みで、文字どおり“可愛らしい蛇”という説もあるようだが、定かではない。

また、学名の“Takydromus tachydromoides ”は、以前に紹介したシュレーゲルアオガエルの命名者と同一人物であるヘルマン・シュレーゲルによって1838年に名付けられた。
彼は、シーボルトが日本で採取した脊椎動物を調べ、その成果を“Fauna Japonica(日本動物誌)”にまとめ刊行した人物である。

敵に襲われると、自ら尾を切断(自切)して逃げる姿は、気味悪がる人もあり、面白がる人もいる。

20091017 日向ぼっこをする“かまぎっちょ”(中野地区)
NIKON D90 70-300

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2009年11月 3日 (火)

ニホンジカの肉

20091103sika

ニホンジカは、現在急増しつつあり、様々な農林業被害を引き起こし、深刻な問題となりつつある。

明治期に日本オオカミが絶滅してから、ニホンジカやニホンカモシカ、イノシシなどの大型動物を捕食する動物がいなくなってしまったことも一つの要因である。
昭和30年代頃までは、肉、皮革、角、と様々な部位が人間に利用されたが、その後、人間にとっての利用価値が低下したことも、また一つの要因である。

最近の研究では、ニホンジカは1年に一頭しか子どもを生まないのにも関わらず、年間の個体増加率は約20%なのだという(兵庫県森林動物研究センター調べ)。
これは、何らかの抑止力が働かなければ、1,000頭のシカが20年後には4万頭にまで増えるという数値である。

人間ごときが神のごとく振る舞うことに対する不安も大きいが、やはり適切な頭数管理が必要なのだと思う。

ところが、わが国では野生鳥獣の肉を食べる習慣があまりなく、特にシカの肉は人気がない。

シカの猟期は、基本的には11月15日から翌年2月15日と定められているのだが、動物生態学者の河合雅雄氏は、この猟期に問題があるという見解を示している。

つい最近までは、雄鹿のみが狩猟対象とされていたのであるが、9月末から11月初めにかけての交尾期に、雄鹿は殆ど飲まず食わずで雌を求め、この間に体重を20~25%も減少させるほどなのだという。
つまり、交尾期を過ぎ、精根尽き果てた雄鹿の肉が旨いわけはないというのだ。

一般に獣肉は、脂肪を多く蓄えた冬期のものが美味とされるが、シカの場合は8~9月頃が最も美味しいのだそうだ。

地域ごとの個体数増加率などを専門家が判断した上で適切に狩猟(頭数管理)を行い、そこで得られたものはありがたく我々の血肉とする。
川場村でも、必要なシステムではないだろうか。

野生動物を心底可愛いと思える心境と、何も矛盾しないと思うのだが、いかがだろうか。

20091008 ニホンジカの雌(ヒロイド原)
自動撮影装置

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2009年11月 2日 (月)

収穫祭

20091102shuukakusai

10月30日から11月1日にかけて、私の勤める大学で収穫祭が実施された。
今年で118回目を迎える伝統の行事だ。

大学を巣立ち各地で活躍してくれている卒業生たちや日頃からお世話になっている方々、近隣の住民、在学生の家族、進学を希望してくれている高校生等々、本当に沢山の人々が毎年集まってくれる。

今年も、大いに呑み、大いに語らい、一年の息災を祝うことができた。

今年で7~8年目になろうか。
この収穫祭で川場村の物産品の販売を学生達が行ってくれている。
毎年大盛況で、今年も完売。
リンゴやお米、木炭に木酢液、キノコの榾木、間伐材製品、ブルーベリーの苗木、飲むヨーグルトなどなど、多彩な物産品を扱わせてもらっている。

この収穫祭で川場村を知り、ファンになって下さった方も少なくないようで、嬉しい限りである。

川場の森林(やま)に育ててもらっている学生達が、受けた恩の万分の一でもお返しができればと始めたこの企画。
村の方々には、商品の準備や搬入など、かえってご迷惑をかけていることも多いと思う。
けれど、やはり長く続けたい企画である。

20091030 第118回収穫祭
RICOH GR DIGITALⅡ

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冬近し

20091102azamioohamusi

いつもお世話になっているタケさんのブログを覗くと、川場村に初雪が降ったことを報せてくれていた。
川場村の短い秋が、今年も足早に過ぎようとしている。

虫たちも冬の訪れを目前にして、来春へ命を繋ぐための支度に大わらわである。

写真は2週間ほど前に、ノハラアザミの葉の上で出会ったアザミオオハムシの雌。
ハムシの中では大型の種で、体長は10mmほど。
とは云っても、写真に写っている頭の先からお尻の先までは17~18mmもある。
産卵を控えた卵がお腹一杯に詰まってパンパンに膨れあがっているのだ。
ハムシ類に共通する態様だ。

名前のとおり、アザミ類の葉を食べる虫だが、アザミの他にもフキやギボウシ等にも見られる。

越冬は卵で行い、雪が融けた頃イモムシ型の幼虫が姿を現す。

20091017 卵を抱えたアザミオオハムシ(中野地区)
NIKON D300 105MICRO

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