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2009年11月21日 (土)

闘い

20091121tatakau

10日程前の雨の晩。
ヒロイド原では、2頭の雄鹿が己の尊厳をかけた闘いを繰り広げていた。
角を突き合わす乾いた音が、闇の中で雨音にもかき消されずに辺りに響いていたに違いない。

秋の足音を聞く頃から冬の入口までの季節、雄鹿は餌を摂ることすら忘れて伴侶を捜し求める。
その間に、体重を20~25%も減らすのだという。

草食動物であるニホンジカは、元来争うことを好む動物ではない。
それは繁殖期でも変わることはなく、雌を呼ぶ声(ラットコール)や体格、角の大きさと形、それに攻撃的に見える行動などを見せつけることで、雌を誘うと同時に、他の雄に対しては肉弾戦以前に勝負が決するように働きかけるのだ。

実際に雄どうしが角を突き合わせての闘いになるのは、それでもなお勝負がつかないときだけなのである。
だからこそ、闘いを始めた雄どうしは実力が伯仲し、見応えのある闘いとなる。

そろそろ彼らの恋の季節も終わりを告げたことだろう。

笛を吹くような雄鹿の声を聴かなくなると、森林(やま)には冬が訪れる。

20091112 角突きをする二頭の雄鹿(ヒロイド原)
自動撮影装置

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川場のけものと鳥たち2009」カテゴリの記事

コメント

シ…シルクさん…

この写真の鹿さんたち…
まさに“草食系”だし…
“男子”なんですけど…

きっと、巷で言われている“草食系男子”なる言葉がおかしいのですね!

めざせ!本物の草食系男子!!

ちなみに、肉食動物は、爪とか、牙とか、つよ~い武器を持っているので、同族どうしではあんまり戦わないんですよ!

投稿: くま | 2009年11月24日 (火) 13時19分

草食系男子なんてチヤホヤされている男性達は、この雄鹿を見習って、強くあってほしいものです!!

投稿: シルク | 2009年11月24日 (火) 11時16分

風さん
日向さん

こんばんは!

もちろん鹿にだって瞼はありますよ!
写真では、ストロボの光で白く写ってしまっていますが、見ひらいた両の眼で互いを見据え、必死に戦っているのです!

でも、やっぱりぶつかり合う瞬間は目を閉じるんだろうなあ。☆が散ったりして。

投稿: くま | 2009年11月23日 (月) 22時03分

シカの瞼って・・・
やっぱり、ぶつけ合う時は目をつぶるのかっっっ!
痛いもんね☆

あっ、あたしがコメント返してどうすんだ・・・。
しかし、いい瞬間が取れましたね!

投稿: 日向 | 2009年11月23日 (月) 10時16分

「うわっ」ど迫力。
こんな写真がとれちゃうなんて、それも、めったにないことなんですね。すごいなぁ~~~。
角をぶつけ合っているまさにこの瞬間、やっぱり彼らは全神経を角に向けているのでしょうか。足を踏ん張って、地面を見つめて…?いや、見てないのかな?ん、、シカにはまぶたがあるのですか?

投稿: 風 | 2009年11月22日 (日) 17時49分

ごんさん!

渓流の音にも似た雨音に包まれて、真っ暗な闇の中で角を突き合わせる二頭の鹿。
目を閉じて、このときの情景を思い浮かべると、彼らの息づかいまで聞こえてくるようです。

投稿: くま | 2009年11月22日 (日) 00時26分

いや~かっこいい。
そして、やはり感動します。
カメラの前で角を突き合わせて、フラッシュすらも気付かなかったのでしょうね。

投稿: ごん | 2009年11月22日 (日) 00時18分

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