くるい咲き
一週間ほど前にヒロイド原を散歩していると、すっかり枯れ葉色に染まった新植地で可愛らしい花を見つけた。
本来は春の花であるタチツボスミレだ。
辺りを見まわしても、この一株以外に花をつけている個体はない。
こうしたことは植物の世界にはままあることで“くるい咲き”といわれている。
ごくごく局所的な気候の変化を専門用語では“ミクロ・クリマ(微気候)”というが、気候の変化以外にも様々な偶然が重なって、このスミレは春が来たのだと勘違いをしたのだろう。
もしこれが、もっと広範囲にわたって、多くの個体がこの季節に花を咲かせるようならば注意が必要だ。
深刻な気候変動や異常気象の可能性を疑う必要があるからだ。
20091120 タチツボスミレのくるい咲き(ヒロイド原)
NIKON D300 105MICRO
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コメント
Berryさんのママさん
こんばんは!
そうですね。気象庁の3ヶ月予報では“暖冬”ということでしたね。
もっともエルニーニョ現象がみられた年でも必ずしも暖冬にはなっていないので、今年も蓋を開けてみるまではわかりませんけどね。
四季折々にメリハリの利いた季節の変化が大切ですね。
投稿: くま | 2009年11月27日 (金) 22時14分
今年の冬は暖冬という気象庁の3ヶ月予報がでましたね。
エルニーニョ現象の影響とか・・・
住んでる者にとって暖かい冬は大歓迎なのですが、冬眠している動物や植物にはどうでしょうか。
数年前の暖冬のときも熊が春が来たと勘違いして、冬眠から覚めてしまい食べ物がなく里に降りてきて大事になったことがありました。
なんだかチョット厭な予感がしますね
投稿: Berryのママ | 2009年11月26日 (木) 17時45分
ごんさん!
あわてん坊なんだか、とびきりのノンビリ屋さんなのか。
花って、次の世代を生み出すために咲くのに、こんな時期に咲いたら意味がないのです。
とても綺麗に、可愛らしく咲いていただけに、いっそう寂しい気持ちにさせられます。
投稿: くま | 2009年11月26日 (木) 12時12分
あわてんぼうのサンタクロースならぬ、あわてんぼうの妖精さんですね。
あわてんぼうが彼女だけであることを祈るばかりです。
投稿: ごん | 2009年11月26日 (木) 00時35分