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2009年11月25日 (水)

ニホンジカの角

20091124sikanotuno

ニホンジカの角が形成される仕組みについては以前にも紹介したが、今回は角の成長について。

雄鹿は、栄養状態さえ良好であれば、生後2~3年目くらいから頭部に一対の角を戴き始める。

初めの年は“ゴボウ角”と呼ばれる枝分かれのない一本角が生えてくる。
そして、翌年は2つに分岐した角。その翌年は3つの分岐を持った角。そしてさらに翌年くらいになって、ようやく“三叉四尖”とか“フォートップ”とか呼ばれるような立派な角を持つようになる。

上の写真は充分に成熟した雄鹿、下の写真は、枝分かれこそしているものの、まだ貧弱な角しか持たない若い個体である。

奈良県の公園などで、ごくたまに鹿の角に突かれて怪我をする人がいるようだが、その多くは枝分かれした立派な角ではなく、ゴボウ角によるものだという話を聞いたことがある。

一般には、野生のニホンジカによる刺傷事故など聞いたことがないのだが、奈良のように人馴れした鹿が、しかも高密度で棲息する地域ではそういった事故も稀にあるようだ。

ゴボウ角の方が立派な角よりも攻撃能力が高いとしたら、繁殖行動においても有利に働きそうなものであるが、どうやらそうではないらしい。
枝分かれした大きな角を持つ個体の方が圧倒的にモテるのだという。
やはり、彼らの角は武器としてではなく、ディスプレイ装置としての機能が優先されているのだ。

恋のシーズンを終えた彼らは、今頃冬越しのための栄養を付けるべく必死で食料を漁っていることだろう。

写真上:20091026 三叉四尖の立派な角を持った雄鹿
写真下:20091027 いまだ貧弱な角の若鹿
自動撮影装置

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