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2009年12月21日 (月)

後山のニホンカモシカ

20091221kamosika

設置してあるセンサーカメラ(自動撮影装置)をチェックしながら、冬の後山を散策してきた。
辺りには、前日までほぼ二日間にわたって降り続けた雪が融けずに残っていて、ほぼ真っ白な雪景色を楽しみながらの半日を過ごした。

午後3時をまわり、急に気温が下がり始め、二重履きにした靴下の間には使い捨てカイロを忍ばせていたのだが、それでも足先から雪の冷たさが伝わるようになってきた。

何台目かのカメラをチェックしてから移動を始めた矢先のことだった。

何かに見つめられているような気がして視線を向けると、一頭のニホンカモシカがこちらをじっと見つめていた。

つい先程チェックを終えたばかりのカメラは、水が絶えることなく浸みだしている水場に向けて設置してあるのだが、ちょうどその辺りは南向きの斜面で雪解けも早く、格好の餌場にもなっているようところなのである。

おそらく、その水や餌を求めてやって来たところだったのだろう。
この雄のカモシカが立っているところにも雪がない。
寒さや雪には強い彼らも、できることならば雪のないところを選びたいようだ。

しばらくの間、モデルになってくれた後、ゆっくりとスギの造林地のなかに消えていった。

カモシカは、臆病さと好奇心を同居させた不思議な動物である。
とても慎重に人間との距離をとるのに、バッタリと出会っても、一目散に遠くまで逃げるようなことは少ない。
何食わぬ顔で、それでいてじっくりとこちらを観察していることが多い。

今月15日付けの読売新聞(群馬県版)では、ニホンカモシカが増えて人を襲う恐れが高まっているとして、群馬県が捕殺を視野に入れた駆除の検討を始めたという記事が掲載されたようだが、どうも信じることができない。
もちろん皆無ではないだろうが、駆除の必要性を裏打ちするするような事態だとは思えないのである。

彼らとの共存の途を探る努力を急がなければならないようだ。

20091219 ニホンカモシカ(後山)
NIKON D300 70-300

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川場のけものと鳥たち2009」カテゴリの記事

コメント

8940さん

丁寧なコメントを頂戴しありがとうございます。
記事中でリンクした読売新聞のHPですが、この記事だけがなぜか削除されていました。
充分な検証を踏まえることがなかった記事だったのでしょうか?
それとも、県行政から箝口令が敷かれたのでしょうか?
いずれにせよ、気になる記事でした。

フェーズ3の時代は、実現の可能性があるのでしょうか?
代表者による「協議」は、対等の立場で為されなければ意味がありません。バックに控える組織の力関係が「協議」に関与することは避けられないように思います。
「合意形成論」の問題点もここにあるように考えています。

ともあれ、自然を如何に守っていくのか、重要かつ困難な問題ですが、逃げずに立ち向かっていきたいものですね。

投稿: くま | 2009年12月22日 (火) 15時46分

カモシカさんが駆除の対象とはホント驚きです。
日本林業の歴史の中で、様々な立ち位置にされてきているので少々気の毒でなりませんね。
昭和後期、ヒノキの生長点を食い荒らすことから「カモシカ食害防除隊」なる学生ボランティアが、草刈り十字軍と同時に広がったのも記憶しています。
その当時、山師やハンターとの小競り合いもあって、科学的検証もなされず相互の感情で議論のぶつかり合いがあったような印象もあります。

フェーズ1
 「右肩上がりのやまの時代」(≒山持ち土地持ち~開発の時代)
フェーズ2
 「対立と闘争の時代」(≒開発抑制、代替燃料、NGO誕生の時代)
フェーズ3
 「代表者による協議で解決を目指す時代」(≒地域の長の理解)
フェーズ4
 「協働の時代」(≒世界的な環境意識の向上)

これからは「見える化」で第3の選択を探る時代でしょうか…。

投稿: 8940 | 2009年12月22日 (火) 15時33分

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