積雪期の行動
夜半には横殴りの風が吹いていたのだろう。
やや湿り気を含んだ雪が、強風によって運ばれ、立木の幹を真っ白に化粧していた。
まだ誰も踏みつけていない新雪の林間を歩き、約1ヶ月半の間、放ったらかしにしてしまっていた自動撮影装置を見てまわった。
自動撮影装置は、頼もしい味方である。
かなりの数の記録を残しておいてくれていた。
写真のホンドギツネの他にも、ニホンジカやイノシシ、テン、ノウサギ、カモシカ、タヌキなど、多くの動物たちが記録されていた。
これまでの記録を再確認していて、あることに気が付いた。
動物たちも、やはり雪を苦手としているようだということである。
いきなり雪が降ると、2~3日はじっとして降雪をやり過ごそうとしているように思える。
というのも、そういったときには、自動撮影装置の記録がパッタリと途絶えるのである。
しかし、辺りが一面の銀世界に変わると、冬眠という術をもたない動物たちは、自らの体温を維持し、生命を繋ぐために活動を再開する。
一端、白銀の世界が訪れた後は、降雪中にも彼らが記録され始めるのだ。
彼らのこうした生理や生態を理解しなければ、彼らに保護の手をさしのべることも、彼らによる農林産物の被害を最小限に抑えることもままならない。
今年も、丹念な記録を続けていきたい。
上:20100207 雪の友好の森
RICOH GR DIGITALⅡ
下:20091230 ホンドギツネ(ヒロイド原)
自動撮影装置
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