バッコヤナギが教えてくれる
人間が、教えを請う態度さえ持てば、自然は様々なことを教えてくれる。
写真は、4月8日のヒロイド原で見つけたバッコヤナギの雌花。
バッコヤナギは、雌雄異株の樹木なので、この木は雌株である。
花びらを持たず、雌しべの柱頭が集まり“花序”形成している。
白い綿毛の間からニョキニョキと頭を出しているのが柱頭だ。
さて、このバッコヤナギはどのようなことを教えてくれているのだろう。
まず、ヤナギの仲間は一般的に水を好む樹種であるので、この木が生えている環境は水が豊富なのだということが分かる。
さらに、ヤナギの仲間の中では、このバッコヤナギは、比較的乾燥した環境を好む樹種なので、水が豊富な環境ではありつつも水はけの良い土壌であることも見えてくる。
辺りを見渡しても池や川はない。
とすると、地面の下の伏流水が豊かであるのだろう。
その他には、季節も教えてくれている。
バッコヤナギが花をつけるのは、雪解け後の、まさに春の入口のことであるので、ヒロイド原に春が来たことも告げてくれている。
辺りには、まだまだ虫もほとんど見かけられず、植物も、ごく限られた植物しか芽を出してはいないし、ちょっと日陰に行けば残雪さえある。
けれども、すでに春が来ていることを教えてくれているのだ。
自然に教えてもらうことが、一番正確なのである。
※バッコヤナギの雌花の記事は→こちらにも
※雄花の記事は→こちらに
20100408 バッコヤナギの雌花(ヒロイド原)
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