疥癬症の再流行
一時なりを潜めていたかに思えた疥癬症が再び流行りだしたようだ。
写真は、後山の山裾に仕掛けた自動撮影装置のものだが、村内他所でも疥癬症と思われる個体が記録されるようになった。
疥癬症は別名“ひぜん”ともよばれ、その名が示すように、ヒゼンダニ科のダニが皮下に寄生することによってひきおこされる皮膚感染症である。
ヒゼンダニにも数種有り、イヌやキツネ、タヌキなどに疥癬症を引き起こすのは“センコウヒゼンダニ”、ネコ、アライグマ、ハクビシンなどのものは“ショウセンコウヒゼンダニ”という種類なのだそうだ。
もちろん人間にも疥癬症は存在し、科名と同じ“ヒゼンダニ”がその症状を引き起こす。
寄生するダニは宿主を選ぶために、野生動物から人への感染は無いといわれている。
宿主に取り付いたダニは、皮下に潜り、角質下に“疥癬トンネル”と呼ばれる穴を掘りながら活動するのだが、このときに激しい痒みを感じさせる。
健康な個体には感染せず、弱った個体に感染、発症させるというのだが、時には死に至ることもあるという。
痒みによって死に至るというのは、どれほど苦しいことだろう。
疥癬症が沈静化することを期待したい。
上:20100410 疥癬症のアナグマ(後山)
下:20100420 同じくタヌキ(後山)
自動撮影装置
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