« くそ桜 | トップページ | 新緑 »

2010年5月27日 (木)

ミツバチとタンポポ

20100527nihonnmitubati

光さやけき春の野の光景。
のどかでもあり、生命の躍動感に満ちてもいる。

けれど、ちょっとだけ残念な光景なのだ。

黄色い花はセイヨウタンポポ。
ヨーロッパ原産の帰化植物で、明治時代に日本に持ち込まれたと考えられている。
川場村で見られる在来タンポポは“カントウタンポポ”という種類で、セイヨウタンポポが、花を支えるように付く萼(総苞片)が反り返っているのに対して、在来種では花に沿うように付いていることで見分けがつく。

一方、花に取り付いて盛んに蜜を吸っているのは“ニホンミツバチ”。
その名のとおり、わが国在来種である。
こちらは、タンポポの例とは逆に、明治時代に“セイヨウミツバチ”が養蜂家によって導入されてからめっきり数を減じている。

一般に、動物・植物を問わず、生物は2対の染色体を複数組もっており、この組数は種によって異なるため“2n(nは組数)”と表されるのだが、わが国に蔓延るセイヨウタンポポの場合、何故か染色体数が3nであることが確かめられている。
そのため、きちんとした受粉がなされなくても、種子が形成されるので、爆発的にその数を増やしてきた。
さらに、無雪期を通して花を咲かせるので、繁殖スピードに拍車がかかっており、川場村もその例に漏れない。

ハルザキヤマガラシ、ムシトリナデシコ、ヒメオドリコソウ、オオハンゴンソウ、そしてこのセイヨウタンポポ。
川場村にも外来植物が数多く存在している。

地球は、絶えず緩やかに環境を変化させているので、それに見合ったスピードで生物種が入れ替わり、変化していくことは自然の成り行きとして捉えるべきなのだろうが、人間の勝手な都合で生物が他所から持ち込まれ、定着すると、地域の生態系を大きく崩すことになりかねない。

だから、この光景が残念なのだ。
短慮に因って生き物を違う土地から持ち込むことは避けなければならないと思う。

20100508 セイヨウタンポポで吸蜜するニホンミツバチ(川場湯原地区)
RICOH GR DIGITALⅡ

|

« くそ桜 | トップページ | 新緑 »

川場の花図鑑2010」カテゴリの記事

虫と一緒に森林づくり2010」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ミツバチとタンポポ:

« くそ桜 | トップページ | 新緑 »