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2010年6月 9日 (水)

袋角のニホンジカ

20100609hukuroduno

今月の初め、すっかり夏毛に装いを替えた雄鹿が記録された。
木洩れ日の中で目立たない保護色だ。

頭を見ると、枝分かれを始めた袋角が生えている。
昨年、袋角を生やした雄鹿を確認したのが5月29日のことなので、ほぼ例年どおりの生長と考えて良いだろう。
※昨年の様子と“袋角”の説明は→こちらから

この袋角には薬効が認められていて、漢方では“鹿茸(ろくじょう)”と呼ばれ、とても珍重されている。
目眩や耳鳴りの特効薬である他、男性の機能回復や強壮、自律神経失調症の改善や更年期障害の逓減など、様々な症状に顕著な効果があるという。

漢方では、もちろん中国やロシアなどに棲息する鹿から鹿茸を得るのだが、最近の研究では、北海道に棲息するニホンジカ(エゾシカ)の袋角にも同様の薬効が確認され、エゾシカの利用拡大に一役買ってもいる。

川場村でも、近年、ニホンジカ(ホンシュウジカ)による農作物被害がジワジワと拡がりを見せつつあるなかで、有効な対策を講じる必要性が高まってきており、適正な頭数管理の実施が望まれている。
エゾシカとホンシュウジカは、亜種レベルの違いしかないので、川場村でも袋角の利用を検討してみても良いのではないだろうか。

森林(やま)づくりの仲間であるニホンジカを絶滅の憂き目などに併せることなく、地域社会との共存をはかる為には、人間の利用に供することであると思っている。
もちろん、専門家によるきちんとした調査結果に基づいた行動が必要であることはいうまでもない。

20100603 袋角を生やしたニホンジカ(ヒロイド原)
自動撮影装置

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川場のけものと鳥たち2010」カテゴリの記事

コメント

ピッコロさん!
こんばんは!

人間が他の生物の生殺与奪を決定するということには、大きな不安を感じています。
けれど、オオカミなどの補食生物を失った現在の日本の自然環境下では、やむを得ないのかもしれないとも思っています。
学生時代から数え切れないほど議論を繰り返してきた命題ですが、まだまだ答えは見つかりません。
投げ出さずに向き合っていきたいと思っています。

投稿: くま | 2010年6月10日 (木) 00時58分

個人的にはシカのような大型の獣が無尽蔵に増えて行くとは考えにくいのですが、農作物の被害はやっぱり無視できませんね。
野性動物を冷静に資源として考えられるかどうかがひとつの鍵かもしれません。

ニホンジカ、宮城だと海の方に行かないとなかなか見られません。

投稿: ピッコロ | 2010年6月10日 (木) 00時33分

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