オカトラノオとキアゲハ
川場村だとは思えないような蒸し暑さの中で後山に上がった。
ほんの数十メートルばかり歩いただけで汗が噴き出してくる。
それでも虚空蔵さんのお堂を過ぎて展望台付近まで来ると、いくぶん風邪が爽やかでほっとすることができた。
展望台の辺りにはオカトラノオが咲き乱れ、ヒョウモンチョウやセセリチョウなど様々な蝶が束の間の好天を惜しむように花から花へと舞ながら吸蜜に励んでいる。
その中で、一際目立っていたのが写真のキアゲハだった。
オカトラノオの花はとても小さいので、おそらく一息で蜜を吸い尽くすのだろう。
ゆったりしているようでいて、ストローのような口は忙しく動いている。
キアゲハは、とても広い範囲に棲息する蝶で、都市部から高山まで様々なところで出遭うことができ、幼虫はセリ科の植物の葉や花を食べて育つ。
川場村では、シシウドやハナウドなどで幼虫を見かけることが多い。
これらの植物は、完全に開けた草原よりは林縁部などに多いので、森林(やま)と草原が接するような環境がキアゲハには向いているようだ。
オカトラノオの実にすっきりとしたデザインの5弁の花がとても可愛らしい。
20100704 オカトラノオに吸蜜に来たキアゲハ(後山)
NIKON D300 105MICRO
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