スズバチ
草の上で休んでいる大型のハチを見つけた。
体長は3cm近い。
かつて、コルセットをきつく締めて矯正し、首ほどの細さまで腰をくびれさせるのが、ヨーロッパの貴婦人達の間で流行したと云うが、このハチの腰のくびれは尋常ではない。
トックリバチの一種で“スズバチ”という。
この仲間の中では、わが国最大級の大きさを誇っている。
夏から秋にかけて、泥をこねて徳利状の巣を作り、そこに尺取り虫(シャクガ類の幼虫)を運び込むと、卵を産みつける。
いくつもの巣を連続してつくるので、それが房にした鈴の様だと云うことで“鈴蜂”の名が付けられている。
尻に針ももち、毒ももつのだが、よほど握りしめでもしないかぎり刺すことはないので心配はいらない。
巣の中で尺取り虫を食べながら育った幼虫は、春になり、雪が融けた頃に羽化をして巣から飛び立つ。
岩陰や木の枝などに巣を作り、自然環境下では人目につくことはほとんど無いが、建物などの人工物にもしばしば巣を作るので、そうしたところではよく目にとまる。
私たちの活動の拠点となっている“なかのビレジ”の外壁などでもお目にかかることができるので、注意して見るとよい。
20100816 スズバチ(友好の森)
NIKON D90 105MICRO
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