クサカゲロウの仲間の幼虫
あまり写りの良くない写真だがご勘弁いただきたい。
ともかく小さいのだ。
そのうえ、この日はそよそよと風が止まらない。
バッコヤナギの葉の上で見つけたのは、クサカゲロウの仲間の幼虫。
縦横高さ、どこをとっても5mmに満たない程度の大きさだ。
クサカゲロウの仲間は、世界では1300種、わが国でも40種が確認されていて、そのどれもが似通っているので、とてもとても種レベルの同定はできるものではない。
このクサカゲロウの仲間は、幼虫時代に背中にゴミを背負って歩くという風変わりな特徴をもっている。
種類によっても異なるようだが、枯れ草を背負うもの、餌である小さな昆虫の亡骸を背負うものと様々である。
この写真では分かりにくいが、近縁のウスバカゲロウの幼虫(アリ地獄)をスレンダーにしたような体型で、アブラムシやハダニなどを捕食(体液を吸う)する肉食昆虫である。
このときも、緑の葉の上に、枯れて縮こまった枯葉が落ちているのかと思ったのだが、見ているとテクテクと歩き始めた。
動かなければ、クサカゲロウの幼虫だと気付くこともなかっただろう。
虫眼鏡をもって散策すると、森林(やま)には驚きが沢山ある。
20100824 クサカゲロウの一種の幼虫(ヒロイド原)
NIKON D90 105MICRO
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コメント
ぺこちゃんさん!
うれしいコメントを戴き、ありがとうございました!
そうですね。
カゲロウには哀しいまでに儚いイメージがありますね。
でも、おっしゃるとおり、コミカルで愛らしい昆虫ですよ!
投稿: くま | 2010年9月 1日 (水) 13時29分
いつもブログを楽しみに拝見しています。
カゲロウのお写真と記事を拝見していて、
むかーし小学校の国語の教科書に載っていた詩を思い出しました。作者名は忘れてしまったのですが、
子孫を残すとすぐに死んでしまうカゲロウの姿に、
自分を産んですぐに亡くなってしまった母の姿をだぶらせ、命がつながっていくことへの想いを書いた詩でした。
生命への賛歌というよりは、物悲しい印象の詩だった
ように記憶しています。
たしか、成虫に消化器官はなく、子孫を残すとすぐに死んでしまうと習ったような・・・。
妙に印象に残っている詩で、この詩の影響で
私の中ではかげろうは悲しい存在だったのですが、
ゴミを背負って歩く幼虫くんたちは、
なんだかとってもユーモラスですね。
ちょっと救われた気がしました。
投稿: ぺこちゃん | 2010年9月 1日 (水) 11時34分