ナギナタコウジュ
後山の山腹に走る林道沿いでナギナタコウジュが花を咲かせていた。
川場村では、9月の下旬から今ごろまでの季節に、そこかしこで見かける普通種である。
個々の花が密に集合し、あたかもそれで一輪の花のように見える塊を植物学では“花穂(かすい)”というのだが、この植物はどうした訳か、まるで歯ブラシのように、花穂の片側だけに花を咲かせる。
いうまでもなく、花という器官は、植物が子孫を残すために着ける器官で、じつに驚くべき多彩さで各種の植物がそれぞれに工夫を凝らした花を着けている。
そのなかで、本種のように、花穂の片側にだけ花を着けることにどのような戦略が秘められているのだろうか。
さて、このナギナタコウジュ、漢字では“薙刀香薷”と表記される。
片側にだけある花と、それによってやや湾曲した花穂の様子を薙刀(なぎなた)に見たて、シソとハッカを併せたような芳香が、中国の薬草である“香薷”に似ることからこの名が付けられたのだそうだ。
薬効成分も認められており、花の時期に刈り取ったものを乾燥し、煎じて服用すると解熱や発汗・利尿等の効果があるといわれている。
ナギナタコウジュの花が散ると、降霜・降雪の季節が近い。
(2010/10/16 後山)
NIKON D300 28-300
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コメント
イサさん!
こんにちは!
そうですね!
でも、ちゃんと専門家の処方のもとで使わないとダメですよ!
効き目があるということは、使い方を間違うと怖いということに直結していますので!
投稿: くま | 2010年11月 9日 (火) 13時54分
思わずダイエットにいいかもね~

投稿: イサ | 2010年11月 9日 (火) 12時40分