カキドオシ
全国どこででも遭うことができる春の花。
シソ科の多年草の“カキドオシ”である。
縁にギザギザ(鋸歯)をつけた丸い葉が特徴的だ。
カキドオシの名は、垣根をくぐって隣家まで侵入するほど成長力が強いことから付けられている。
写真の状態では、そうした様子は想像しにくいが、花期が過ぎる頃から茎が上方に伸び始め、さらに成長するとその茎が倒れて蔓状に延びてゆくのだ。
その蔓に沿って着く葉の様子を、古銭が連なる様に見たてて“連銭草(れんせんそう)”という別名ももっている。
カキドオシには薬効成分も認められていて、糖尿病や各種の結石、虚弱体質や水虫などに効くとされている。
先述の“連銭草”がそのまま生薬名にもされている。
また、子どもの疳の虫にも効果があると伝えられていて、“疳取草(かんとりそう)”とも呼ばれてきた。
川場村でも至るところでお目にかかることができる。
そのためか、珍しくもないこの花には人々の目が向かず、存在を知らない人も少なくないようである。
スギやヒノキの植林の適期がいつの間にか過ぎたようだ。
(2011/4/17 後山)
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