残雪の中の春
2週間ほど前、川場村から背嶺峠を越えて片品村に足を延ばすつもりで車を走らせていた。
背嶺峠は別名“花咲(はなさく)峠”とも呼ばれ、川場村と片品村の村境となっている。
役場や学校などがある辺りは、既に雪は全く見られず、村の景色はすっかり春模様であったのに、村境のトンネルの手前まで400mほど標高をかせぐと、辺りは一面の雪景色だった。
カラマツ林に目を遣ると、木々の根元の雪だけが融け美しい景色をつくっている。
立木に付着した雪や霜などが陽に溶かされ、幹を伝って流れ落ち、僅かに表土を露出させる。
表土は、雪に較べて色が濃いため、さらにそこだけが陽に温められ雪解けを速める。
ほんの小さなきっかけが、ゆっくりと春を拡げていく。
こうしてできた穴の底では、周囲よりも少しだけ早く春の花が咲いていることも多い。
周りの雪が冷たい風を防ぎ、暖かなスポットがつくられているのだ。
真っ白な雪景色のなかに点々と春。
斜光が木々の影を山肌に沿わせている。
(2011/4/17 背嶺トンネル近く)
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コメント
イサさん…
毛穴ですか!
なるほど、なるほど!
投稿: くま | 2011年5月10日 (火) 23時27分
これも~好き~
職業病かな~
違う意味で
毛根の写真にしか見えない~(笑)
毛穴から髪の毛が生えてるのとかさなってみえてしまいます。
投稿: イサ | 2011年5月10日 (火) 15時56分